muse【svt】 (ページ13)

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耳が

心が

痛かった。

仕事を重ねるうちにへメスオンニとも仲良くなり、そんな世間の声に気を遣ってくれてか、時々" 女の子 "らしい衣装を用意してくれることがあった。

すると今度は

『今さら" 女 "出すな』

『" 女の子 "としてメンバーの傍に居て欲しくない』

『SEVENTEENのコンセプトと合わない』

『こんな子だとは思わなかった』

グループを応援してくれる人皆がそうではなかったが、それでも、私にはこの声が全てにすら思えた。

" 女 "として居れば批判され

" 男 "に馴染もうとすればアイデンティティが、存在価値がないと言われた。

じゃあ、" 私 "は……………… 何？？？

デビューできて嬉しかったのに

大好きなメンバーと活動できて嬉しかったのに

たくさんのCARATに応援してもらえて嬉しかったのに

確かにその感情たちは存在したはずなのに

これまでどんな顔をしてやってきたのか、次表に立ってどんな顔をしたらいいのか

これまでどう頑張ってきたのか、これからどう頑張っていけばいいのか

まるで視界がブラックアウトしたかのように突として何も見えなくなった。

デビューに向かってただ只管に励んでいたあの時の気持ちに触れれば何か変わるかと思い

練習生時代の動画を見ては理由の分からない涙が流れた。

きっと、この時が1番輝いていたのではないかと

そんな風にも思えて。

あんなに憧れ、恋焦がれていたデビューをみんなと迎えることができたというのに。

どうして今の私はこんなにもくすんで見えるのだろう。

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