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A Side
マフィアのみんなと連絡を取って、多分だけど一週間が過ぎた。姐さんの云っていた通り、此処はきっと横浜じゃない。どこからか聞こえるテレビからは、
「ここは東京ですが、横浜では港に大きな鯨が現れました。では、現場の......」
と云った声が聞こえてくる。徳冨が居ない隙を見計らって異能力の練習がてら横浜の状況を見てみたけど、港で日本人じゃなさそうな人たちが
「鯨が沈む姿なんて考えてもみなかった。」
みたいな声が聞こえたからきっと組合戦は終わったのだと思う。
余談だけど、徳冨が命じて作らせるご飯の人は料理が上手。徳冨がスプーンを口の中に入れてくるのは癪だけど。
徳冨 「でね、そういうことがあって......。僕、面白くてすごい笑っちゃったんだよ。」
暇つぶしって云いながら徳冨が話しに来るけど、徳冨の話ばっかじゃ詰まんない。
プルルル、プルルルルル
徳冨 「電話だ。A、ちょっと待っててね。」
救いなのは最近徳冨に電話が多いこと。一番多い人物は独歩君。今度会う予定があるらしい。
徳冨 「独歩君はね、よく怒るけど根は優しいんだよ。なんたって、代数の教師を辞めてあの有名な武装探偵社に入ったんだ。転職先、面白いだろう!」
なんでそこ、繋がるのかな。
A 『武装探偵社って、薄暮の有名人だよね。』
兄ちゃんの潜入先、かぁ。兄ちゃんあんまり話してくれないから判らないや。
徳冨 「そうなんだよ!まさに都市伝説級。独歩君は僕と同じで異能力を持っていてねえ、それが面白いんだよ。」
なんか異様にテンション上がってきた。友人とトキに絶対的な信頼抱いてそう。
A 『会う予定なら今からって、できないの?』
徳冨 「うん、でも独歩君は仕事に忠実だから。」
はぁ。四角四面な人か。
A 『ここに来てもらえば?互いに安心できるでしょ?』
うまくいけば兄ちゃんの事聞けるかもしれないし。
徳冨 「確かに!僕の奥さんも独歩君に見てもらいたしね!カーテン閉め切ってもAがアルビノって云えば大丈夫だね。」
A 『え?ボクは肌そんなに白くないし、髪も白くないから直ぐにバレるよ。』
僕は兄ちゃんに似た癖のある黒髪だし。
徳冨 「大丈夫!染めたり、化粧すれば騙されやすい独歩君は気付くよ。じゃあ、四日後に染めよう。」
聞いてみれば、独歩君と云う人がオッケーして、6日後に会うことになったらしい。
どうか、兄ちゃんが計画した物の一環でありますように。
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「 」 - お判りいただけてうれしいです。そうなんです、ところどころに歌詞が入っていたり、歌詞に似た言葉が入っていたり...。暇があったなら探してみるのもいいかもしれません。 (2019年12月11日 15時) (レス) id: 43b82fbd6e (このIDを非表示/違反報告)
しり - 誰かの心臓になれたなら、ですよね!歌詞が入ってます! (2019年12月11日 1時) (レス) id: b21ae34836 (このIDを非表示/違反報告)
「 」 - まゆさん» コメントをいただき、ありがとうございます。時間があまり無いので、更新が遅いですが、出来る限り頑張っていきます。 (2019年10月7日 0時) (レス) id: d2a4aee116 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年9月27日 13時) (レス) id: b085d94187 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2019年8月14日 12時