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No Side
紅葉 「探偵社は抜けても構わぬが、マフィアを抜けるのはやめてほしいそうじゃ。Aを作戦参謀として働いてほしいらしいからの。それと辞めるタイミングは。」
中也 「組合戦後だ。人虎を此方へ呼び、首領の後ろに太宰が立つ。包帯ありでな。その状態で探偵社を抜けることを伝えろ、だとよ。」
成程、そうか。と、太宰は納得する一方、織田は今日の夕飯はカレーにしようか。ジイドは、明日のおやつはブリオッシュを焼いて食べよう、と考えている。安吾に至っては。。。日々の疲れなのか、目を閉じて仮眠しているようだ。Aの夢の中では、喋る三毛猫が今の状況を簡潔に説明しているようだ。
太宰 「ふふ、いいよ。私がここにいる限り、ずっとAは私の近くにいるもの。そうと決まれば早速行くよ。織田作、安吾、ジイド。日が暮れるまでに帰るよ。」
織田 「人参、ジャガイモ、あとは唐辛子だろうか。」
安吾 「すう、すう。 むにゃむにゃ。」
ジイド 「・・・。日が暮れるころには帰るんだろう?伝えておくよ、ダザイ。」
ジイドの返事に満足したのか、太宰は自室だと思われる部屋に入っていき、数分で着替えて出てきた。その姿は右目の包帯を外し、いつもの黒いコートではなく砂色に変わっているなど、明るい服装をした太宰であった。右目の包帯は潜入任務が決まった時、織田が「此処に包帯があったら子供たちは怖がるぞ。」といった理由である。
紅葉 「お主のその姿を見ると、鏡花を思い出す。」
中也 「手前のそのコート、織田が勧めたんだろ?砂色のコート、手前にしては似合ってるじゃねえか。」
太宰 「知ってると思うけど、私は君に褒められたって、何にもうれしくないのだよ。褒められるとしたら一緒に心中してくれる女性か、Aだね。」
じゃあ。と、太宰は言いながら部屋を出ていこうとする。
不意に
A 『兄ちゃん、行ってらっしゃい。』
といった声が聞こえたが、ジイドが扉を開けても寝ていた。
太宰 「ふふふ。私の可愛い天使のA。すぐ帰ってくるから、心配しないでね。」
自分の妹である彼女の声を聴いたのがよっぽどうれしいのか、太宰はうきうきとした顔で客人である紅葉、中也とともに部屋を出て行った。
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「 」 - お判りいただけてうれしいです。そうなんです、ところどころに歌詞が入っていたり、歌詞に似た言葉が入っていたり...。暇があったなら探してみるのもいいかもしれません。 (2019年12月11日 15時) (レス) id: 43b82fbd6e (このIDを非表示/違反報告)
しり - 誰かの心臓になれたなら、ですよね!歌詞が入ってます! (2019年12月11日 1時) (レス) id: b21ae34836 (このIDを非表示/違反報告)
「 」 - まゆさん» コメントをいただき、ありがとうございます。時間があまり無いので、更新が遅いですが、出来る限り頑張っていきます。 (2019年10月7日 0時) (レス) id: d2a4aee116 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年9月27日 13時) (レス) id: b085d94187 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2019年8月14日 12時