検索窓
今日:15 hit、昨日:2 hit、合計:67,271 hit

19 ページ20

No Side

 紅葉 「探偵社は抜けても構わぬが、マフィアを抜けるのはやめてほしいそうじゃ。Aを作戦参謀として働いてほしいらしいからの。それと辞めるタイミングは。」

 中也 「組合戦後だ。人虎を此方へ呼び、首領の後ろに太宰が立つ。包帯ありでな。その状態で探偵社を抜けることを伝えろ、だとよ。」

成程、そうか。と、太宰は納得する一方、織田は今日の夕飯はカレーにしようか。ジイドは、明日のおやつはブリオッシュを焼いて食べよう、と考えている。安吾に至っては。。。日々の疲れなのか、目を閉じて仮眠しているようだ。Aの夢の中では、喋る三毛猫が今の状況を簡潔に説明しているようだ。

 太宰 「ふふ、いいよ。私がここにいる限り、ずっとAは私の近くにいるもの。そうと決まれば早速行くよ。織田作、安吾、ジイド。日が暮れるまでに帰るよ。」

 織田 「人参、ジャガイモ、あとは唐辛子だろうか。」

 安吾 「すう、すう。 むにゃむにゃ。」

 ジイド 「・・・。日が暮れるころには帰るんだろう?伝えておくよ、ダザイ。」

ジイドの返事に満足したのか、太宰は自室だと思われる部屋に入っていき、数分で着替えて出てきた。その姿は右目の包帯を外し、いつもの黒いコートではなく砂色に変わっているなど、明るい服装をした太宰であった。右目の包帯は潜入任務が決まった時、織田が「此処に包帯があったら子供たちは怖がるぞ。」といった理由である。

 紅葉 「お主のその姿を見ると、鏡花を思い出す。」

 中也 「手前のそのコート、織田が勧めたんだろ?砂色のコート、手前にしては似合ってるじゃねえか。」

 太宰 「知ってると思うけど、私は君に褒められたって、何にもうれしくないのだよ。褒められるとしたら一緒に心中してくれる女性か、Aだね。」

じゃあ。と、太宰は言いながら部屋を出ていこうとする。
不意に

 A 『兄ちゃん、行ってらっしゃい。』

といった声が聞こえたが、ジイドが扉を開けても寝ていた。

 太宰 「ふふふ。私の可愛い天使のA。すぐ帰ってくるから、心配しないでね。」

自分の妹である彼女の声を聴いたのがよっぽどうれしいのか、太宰はうきうきとした顔で客人である紅葉、中也とともに部屋を出て行った。

20→←18



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (36 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
72人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

「 」 - お判りいただけてうれしいです。そうなんです、ところどころに歌詞が入っていたり、歌詞に似た言葉が入っていたり...。暇があったなら探してみるのもいいかもしれません。 (2019年12月11日 15時) (レス) id: 43b82fbd6e (このIDを非表示/違反報告)
しり - 誰かの心臓になれたなら、ですよね!歌詞が入ってます! (2019年12月11日 1時) (レス) id: b21ae34836 (このIDを非表示/違反報告)
「 」 - まゆさん» コメントをいただき、ありがとうございます。時間があまり無いので、更新が遅いですが、出来る限り頑張っていきます。 (2019年10月7日 0時) (レス) id: d2a4aee116 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年9月27日 13時) (レス) id: b085d94187 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作成日時:2019年8月14日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。