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「つまり、最初に出せたから、長年出すことが出来ているから、再現出来ると？」
飯田が言う言葉に、Aは「それもあるけど……」と言葉を続ける。
確かに、前から出せたからこそ、その分練習できたってのもある。でもそれだけじゃないことは、何となく分かっていた。
「これは私が勝手に思っていることなんだけど、私の中での『幻覚』のイメージが、あの黒い手なんだと思う」
「えっと、吉澤さんに『幻覚って言ったらどんなのが思い浮かぶ？』って聞いたら、『あのモヤのような黒い手』って言われるってこと？」
「そういうこと！私の中での幻覚は、炎でも水でもなくて、あの黒い手が真っ先に頭の中に浮かぶの。固定観念に近いものだと思うんだけど……」
「絶対に崩れない主観……って事？」
「まぁ、今では色んなことができるからちょっと違うかもしれないけど」
Aにとってリボンは、『個性』の『始まり』である。
だからこそ、理屈では説明出来ないことがある。
説明しているAでさえ混乱しているのだから、聞いている人からすればもっと訳が分からないだろう。
もういっその事『何故かAはリボンも使える』と思い込んだ方が早いとAは昔に考えを放棄している。
………だから、緑谷がまたブツブツと言いながらノートにまとめるような事は無いのだが………
「待って、今の話に何か価値はあったの…？」
思わず緑谷に話しかけたが、やはりノートを書くことに集中しているのか、声が届いていない。
「……緑谷、すごいよな。入院中もノートに何か書いていた」
「確かヒーロー殺しについて書いていたな！ニュースでの内容から、よくあそこまで書ける……」
「たまにだけど、デクくんの頭の中見てみたいって思う」
「それは確かに」
観察力がきっと、ずば抜けているのだろう。小さい頃からノートを書いていたって言っていたから、長年の積み重ねで鍛えられた部分もあるのだろう。
……そういう所は、Aも鍛えなきゃ行けないと思う。
「……そういえば、轟くんは職場体験でどんな指導受けたの？1週間で鍛えたとは思えないほど炎が安定していたけど……」
ふと、Aが気になったことを聞いてから、話の話題はAから別のものに移って、またほかのメンバーも入れて手合わせをする。
5人の訓練は、6時のチャイムが鳴るまで続けられた。
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鬼龍炎(プロフ) - 続き楽しみにしてます！展開が楽しみです！ (2020年11月12日 1時) (
レス) id: 7c87da37ca (このIDを非表示/違反報告)
マキャベリ - 楽しみにしてます！面白かったです！ (2020年11月2日 14時) (レス) id: 303ab2eb20 (このIDを非表示/違反報告)
nightmare - 見てて、楽しかったです。これからも更新を楽しみに待ってます！ (2020年10月31日 23時) (レス) id: 97bb721bbe (このIDを非表示/違反報告)
ママリりすす(プロフ) - ありがとうございました (2020年10月24日 1時) (レス) id: ec99ffd70c (このIDを非表示/違反報告)
き(プロフ) - 展開面白かったです！これからも更新楽しみに待ってます！！ (2020年10月19日 18時) (レス) id: 0a962740d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらもち | 作成日時：2020年10月19日 12時
