第二十八話 また、あの夢をみた ページ32
また、あの夢をみた。
しかし今回は少し違った。
僕、ショウタが死ぬ夢だった。
普通に学校行って、いつもみたいに友達とバカやりながら帰ってた。
その友達と別れたあと、僕は横断歩道を渡っていた。
すごいスピードで突進してくる車にも気づかずに。
車と衝突して、痛みを感じるより先に目が覚めた。
辺りはまだ深夜のようで、猫の爪のように細い月が夜空に浮かんでいた。
『はぁ、はぁ、はぁ…』
起きても息は荒く、暑くもないのに水を被った様に汗をかいていた。
その原因は、夢のせいではない。
僕が、
私が、
思い出してしまったから。
――――― 自分が元は翔太であったことを、もう死んでしまっている事を。
途端に、懐かしさと吐き気が込み上げて来た。
『ｳﾌﾟｯ』
咄嗟に口を押えて呼吸を整える。
気持ち悪い。
当り前だ、自分が一度死んでいる事を自覚したのだから。
前の生活は、今とは正反対と言えるだろう。
普通に優しい親が居て、友達が居て、今持ってないものを沢山持っていた。
少しだけ、昔の級友に会いたくなった。
『あいつら今何やってんだろーな』
今の姿を見たらきっと“翔太がめっちゃ美人になってる！”とかって騒ぐんだろうな。
そんな妄想をしていると、不快感は薄れ、今度は笑いが込み上げて来た。
母さんや父さん、姉ちゃんはきっと泣いてるだろうな、優しかったから。
『大丈夫、今も充分楽しいよ』
私は、誰にも届くはずのない言葉を感情と共に投げた。
第二十九話 ゲームでもしたい気分だった→←第二十七話 いつか教えてあげるよ
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Yukimi(プロフ) - 優ちゃんも夢主ちゃんも夜森さんが考えなければ産まれなかった存在だから、操られてたんじゃなくて、夜森さんが考えた夢主ちゃんが本当の夢主ちゃんたちなのかなって。ごめんなさい、なんか意味分からんくなりましたね、3つめのコメント失礼しました (2月29日 4時) (
レス) id: 19b20bd6d2 (このIDを非表示/違反報告)
Yukimi(プロフ) - 優ちゃん、辛いなあ。性格って環境で変わっちゃいますよね。愛されたいよね、いじめられっ子なんて尚更、何処かで優ちゃん幸せになって.... (2月29日 4時) (レス) id: 19b20bd6d2 (このIDを非表示/違反報告)
Yukimi(プロフ) - 何もかもが好きすぎた作品でした。最後に色々と考えさせられてもう、ほんと、好きです。小説の良さを言いたいけど語彙力が無くて言えない私を殴りたい。自分忘れっぽいののか面白い小説読んでも忘れちゃうタイプなんです、この小説だけは忘れたくない... (2月29日 3時) (レス) @page47 id: 19b20bd6d2 (このIDを非表示/違反報告)
猫狗 - ずっと読みながらにやにやしてしまう僕はどれだけ性格悪いのだろう...((もう、言葉が出ないくらいしっくりきました…！くひひって笑い方いいな...((( (2023年3月7日 18時) (レス) @page49 id: a2b9d0ac16 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - こうゆうのが読みたかったんですこういうのが！！！！！！！！！ (2023年2月22日 2時) (レス) @page47 id: 447cc165c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜守 | 作成日時：2020年8月6日 18時
