第十七話 殺しますか？ ページ19
「あ！そうだ！今日は俺達の寮で宴をするんだ！Aも来ないか？」
カリムがギョッとするジャミルの隣で嬉しそうに言った。
こんな私を宴に誘うのはきっとカリムだけだと思うよ。
『せっかくのお誘いだけど、今日は用事があるんだ』
本当は用事なんて無いんだけどね。
きっと参加したところで人に嫌がられるだけだろうし、私は優しいから行かないよ。
「…だそうだ。行くぞ、カリム」
「そうか…。じゃあまた今度な！」
そうやって手をブンブン振るカリムをジャミルが引きずって去って行った。
あはは、愉快〜。
さぁて、私はもう寮へ戻ろうかな。
今日はユウに呼び出されて無いし。
そう思いながら自分のクラスの前を通り過ぎると、教室にはユウが居た。
珍しく一人なんだね。
可哀想だから私が構ってあげることにした。
『ユウちゃんっ！』
「うわぁ！？な、何！？」
そこまで驚くこと無いと思うけど。
『一人で何してんの？』
「…べつに。Aには関係無いでしょ」
確かにね。
質問を変えようか。
『ねぇねぇ、ユウちゃんはさ、何がしたいの？』
「は…？」
何がしたいんだろうね。
私も、君も。
『ユウちゃんは、愛されたいの？』
教室に私の声が凛と響いた。
「……愛されたいよ……」
か細く、弱々しいこえでユウが言った。
『ふーん、そっか。…きっと今のままじゃ無理だと思うよ』
「っ！アンタにはどうせ私の気持ちなんて解りっこないわ！」
？どうしてこの子は泣いてるんだろう。
まぁ、君の気持ちなんて解る訳無いし、別にそれほど興味も無いんだけど。
私は胸ポケットに刺さっていたマジカルペンを取り地面に落とした。
カツン、と綺麗な音がまた響く。
「へ…何…？」
ユウが戸惑いの色を見せる。
私は両手を広げて笑った。
『“僕”を殺せばきっと君は愛される。さぁ、君は僕を殺せる？』
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Yukimi(プロフ) - 優ちゃんも夢主ちゃんも夜森さんが考えなければ産まれなかった存在だから、操られてたんじゃなくて、夜森さんが考えた夢主ちゃんが本当の夢主ちゃんたちなのかなって。ごめんなさい、なんか意味分からんくなりましたね、3つめのコメント失礼しました (2月29日 4時) (
レス) id: 19b20bd6d2 (このIDを非表示/違反報告)
Yukimi(プロフ) - 優ちゃん、辛いなあ。性格って環境で変わっちゃいますよね。愛されたいよね、いじめられっ子なんて尚更、何処かで優ちゃん幸せになって.... (2月29日 4時) (レス) id: 19b20bd6d2 (このIDを非表示/違反報告)
Yukimi(プロフ) - 何もかもが好きすぎた作品でした。最後に色々と考えさせられてもう、ほんと、好きです。小説の良さを言いたいけど語彙力が無くて言えない私を殴りたい。自分忘れっぽいののか面白い小説読んでも忘れちゃうタイプなんです、この小説だけは忘れたくない... (2月29日 3時) (レス) @page47 id: 19b20bd6d2 (このIDを非表示/違反報告)
猫狗 - ずっと読みながらにやにやしてしまう僕はどれだけ性格悪いのだろう...((もう、言葉が出ないくらいしっくりきました…！くひひって笑い方いいな...((( (2023年3月7日 18時) (レス) @page49 id: a2b9d0ac16 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - こうゆうのが読みたかったんですこういうのが！！！！！！！！！ (2023年2月22日 2時) (レス) @page47 id: 447cc165c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜守 | 作成日時：2020年8月6日 18時
