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第十一話 ラッキーデー ページ13

昼寝して、時計を見るともう夕方だった。


そして昼休みの出来事を思い出した。


“気に入った”、確かにそう言われた事を覚えている。


あの時は正直眠くてもう何でも良いと思ってた。


でもその“気に入った”ってさ…。


想像しただけで鳥肌がぞわりと立つ。


この世界はどうしても私をヒロインにしたいのだろうか。


きっとそのうち誰かに“おもしれー女”とか言われるんだろ。


やだやだやだ、ムリムリムリ、キモいキモいキモい。


とは言っても、あえて嫌われるような事をしたいわけでは無いし。


甘酸っぱい色恋なんてもっと無理だけど。


…まぁそのうち何とかなるだろう。


私はただ自分の好きな事をしているだけ。


楽しい事以外興味が無い。


っと、“楽しい事”といえば、今日も体育館倉庫に呼び出されてたんだっけ。


重い身を起こしていつもの場所に向かう。


今日はアイツをどう料理してやろう?


考えるだけで笑いが止まらない。


体育館倉庫の中は埃っぽく、カビ臭い。


いつもならユウがそこに座っている。


しかし倉庫に居たのはユウではなかった。


『君らは誰?』


そう聞いても帰ってきたのは面白みも何もない言葉だった。


「ユウをいじめてんのはお前だろ?」


「のこのこ来やがったなぁ!」


「俺らがセイサイを加えてやる」


そこに居たのは三人。


私は口角がまた上がっていくのが分かった。


なーんだ、モブか。


『いいよいいよ!一緒に遊ぼう!』


今日はなんてラッキーなんだろう。


マジカルペンを持って向かってくるモブ三人を見ながら私はそう思った。

第十二話 恐怖→←第十話 どうでもいいんだけどね



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Yukimi(プロフ) - 優ちゃんも夢主ちゃんも夜森さんが考えなければ産まれなかった存在だから、操られてたんじゃなくて、夜森さんが考えた夢主ちゃんが本当の夢主ちゃんたちなのかなって。ごめんなさい、なんか意味分からんくなりましたね、3つめのコメント失礼しました (2月29日 4時) (レス) id: 19b20bd6d2 (このIDを非表示/違反報告)
Yukimi(プロフ) - 優ちゃん、辛いなあ。性格って環境で変わっちゃいますよね。愛されたいよね、いじめられっ子なんて尚更、何処かで優ちゃん幸せになって.... (2月29日 4時) (レス) id: 19b20bd6d2 (このIDを非表示/違反報告)
Yukimi(プロフ) - 何もかもが好きすぎた作品でした。最後に色々と考えさせられてもう、ほんと、好きです。小説の良さを言いたいけど語彙力が無くて言えない私を殴りたい。自分忘れっぽいののか面白い小説読んでも忘れちゃうタイプなんです、この小説だけは忘れたくない... (2月29日 3時) (レス) @page47 id: 19b20bd6d2 (このIDを非表示/違反報告)
猫狗 - ずっと読みながらにやにやしてしまう僕はどれだけ性格悪いのだろう...((もう、言葉が出ないくらいしっくりきました…!くひひって笑い方いいな...((( (2023年3月7日 18時) (レス) @page49 id: a2b9d0ac16 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - こうゆうのが読みたかったんですこういうのが!!!!!!!!! (2023年2月22日 2時) (レス) @page47 id: 447cc165c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜守 | 作成日時:2020年8月6日 18時

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