新・オッパは俺だけ！#03〜YS

呆れるほどの独占欲 -RW- ページ4

RW-side


K.R.Y.のリハで、今年の仕事納め。

来年の僕は…兵役中のはず。

こうして、みんなと過ごせる大晦日って、なんだか感慨深い。


MG「明日からのハードな日程に備えて、今日はゆっくり休めよ」

キュヒョンが次の予定で抜けた直後、僕らも解散になった。

ふとヒョンを見ると、スマホと睨めっこしてる。


RW「どうしたの？連絡待ち？」

YS「ん？……今日、Aがジョンジンの所に料理を届けに来るから、タイミングが合えば顔を見せに行こうかと…」

RW「あ、“おせち料理”でしょ？今年は宿舎にいるメンバーが少ないからさ…Aちゃんは気にかけてくれたんだけど」

YS「聞いた…」

RW「美味しかったからさ〜ユイちゃんに頼んで、今年は僕の両親の所に届けてってお願いしたんだ……って、聞いてる？」

YS「ああ……」

心ここにあらずな感じで。
どう見ても生返事。

・

Aちゃんは…ヒョンのどこに惹かれたんだろうって、時々疑問に思う。

僕はヒョンが好きだけど。
女の子の気持ちに疎いのに…

この前、ドンヘヒョンから電話がきた時、“本当はこの2人が運命だったんじゃない？”って一瞬思っちゃった。

クリスマスの夜…偶然にだよ？
凄くロマンチックな再会じゃない？


それに、ヒョンへのお仕置きの話しをした時。

“RW「ヒョンの前で、Aちゃんのホッペにキスくらいしないと…同じ事されないと懲りないよ、きっと」”

少しだけ、ドンヘヒョンへのクリスマスプレゼントって気持ちもあったんだ。
Aちゃんのために、どれだけ頑張ってたか知ってるから…

なのに、その僕の提案に対して。

“DH「それはダメ。Aちゃんの性格からして、本当にキスなんてしたら…ショック受けちゃうよ。彼女だけは傷つけたくない」”

そう言ったドンヘヒョンを、男らしいって誇らしかった。

・

RW「ねぇ、どうしてそんな険しい顔なの？」

YS「Aが…焼肉屋…」

RW「は？…焼肉？」

YS「明洞だって…」

RW「あのさ、分かるように説明して？」

YS「忘年会だ…店のスタッフと…」


──繋げてみよう。

RW「Aちゃんのお店の忘年会が、明洞の焼肉屋であるの？楽しそうでいいじゃん」

YS「よくない…」

RW「なんで？」

YS「俺、Aと焼肉…したことない…」

RW「それが？」

YS「Aの“初めて”が…1つ減る…」

──(ﾟДﾟ;)!!

信じられない独占欲…


──Vrrr…Vrrr…


YS「おっ、もう来るらしい…じゃあな！」

超特急で出て行く背中を見て、ため息が出た。

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