新・オッパは俺だけ！#02〜YS

無神経な発言 -YS- ページ38

YS-side


明日は早朝の便で香港。
一旦家に寄り、まとめた荷物を持参して、Aの部屋へ。



YS「まだか…」

コルクボードに、昨夜の水族館とレストランでの写真が貼られてた。

写真の中のAは、キラキラした笑顔で。
俺自身の言動を悔やませるには、十分な威力。


“RW「ヒョンが“ホッペのキスくらい”って軽んじてるのを感じて、嫌なんじゃないの？」”

正直、そう思ってた所があった事は否めない。

俺が告白した時、Aの頬にしたのが彼女のファーストキスだったはず。
あれは俺にとっても大事な記憶。


“KH「想像してみてください、ドンヘヒョンやトゥギヒョンが、Aの頬にポッポする光景…」”

想像するだけで、マジで嫌だった。

たとえメンバーでも、Aにポッポなんかされたら…拳が出るのは間違いない。
以前、ドンヘとキスしたと勘違いした夜も、心が切り刻まれるように痛かった。


“泣くなんて思わなかった”なんて言って…無神経な発言だったよな。

“言う必要ない”だなんて…
俺は馬鹿か？


YS「もう一度…イヴの夜をやり直したいよ…」



今朝、慌てて出かけてしまったから、彼女からのプレゼントをソファに置きっぱなしにしてた…はず。

YS「あれ？…ない…」

紙袋だけで、中身が消えていた。

洗面所に行くと、ハンガーにかけられたパーカーとお揃いのパジャマを発見。

YS「洗濯してくれたのか……ん？なんだ？」

Aのパジャマのポケットが、モコッと膨らんでる。

なんとなく、気になって。

中身を出して見ると…


──こ、これは…まさかっ！？


道理で。

“シャワーしたい”って何度も…

これを着るために？
わざわざ買ったのか？


YS「ヤバっ…鼻血出そう…」


1人で広げて眺めてたら、マジで変態っぽいから。
元通りポケットに収めた。



──そう言えば…あの雑誌はどこだ？

クローゼットの中や本棚を探したが、見つからない。
日本語でよく分からなかったが、チラッと見た限り、あれも結構過激な内容っぽかった。

“KH「自分との経験値の差を感じちゃったとか？」”

これまでも、彼女が俺の過去を気にした場面は何度かあった。

昔に戻って消せるものなら…
だが、どうしたらいいんだ？


──Prrr…Prrr…


着信が入って、一瞬Aかと思ったが…

JJ「ヒョン？今、どこ？」

YS「Aの部屋にいるけど」

JJ「すぐにマビに来て！Aが他の男と…デートしてる！」

YS「はぁっ！？」


俺は慌てて、部屋を出た。

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