室長の本音 -DH- ページ48
DH-side
──コン、コン…
DH「失礼します…」
会議室に入ると、室長が応接セットのソファに座って待っていた。
室長「まぁ、座って…それで聞きたい事って？」
ずっと気になってた…
ハッキリさせようと、室長に会いに来た。
向かい側に座り、すぐに質問する。
DH「この前、Aちゃんに見せたｲｪｿﾝﾋｮﾝとセユンの写真、室長が撮らせたって…本当ですか？」
室長「そんな事か…マネージャーに聞いたんだな」
Aちゃんを最も苦しめた物…それは、あの写真に他ならない。
DH「しかも、ヒョンが父親じゃなかったって…」
室長「ああ、報告を受けた。だが恋人とは結局別れたらしいな」
室長は不敵な笑みを見せると、おもむろに煙草に火を付けた。
DH「まさか…最初からヒョンとAちゃんを引き離すために？記事はどうなったんですか？」
室長「勿論、差し止めた。ｲｪｿﾝもこれから個人活動が増えて忙しくなる。ちょうど良かったんじゃないか？」
──ちょうど…良かった？
DH「どうして…ヒョンが忙しくなるから？だったら、俺と彼女が付き合うのは問題ないよね！？」
室長「何を言ってるんだ！」
俺の言葉に声を荒げて。
眉間に皺を寄せた。
室長「お前達は事務所の大事な商品だ。たくさんのペンを抱えている立場で、恋だの愛だの言ってていいと思ってるのか！？」
DH「分かってるよ！でも俺達にだって、傍で支えてくれる人が必要な時だってある。ヒョンにとっても俺にとっても、Aちゃんは大切な存在なんだ！なのに彼女…苦しんで、傷付いて…」
室長「日本人の女なんて…どうでもいいだろう？」
言いながら立ち上がり、背中を向けた室長。
今の台詞を聞いて、ピンときた。
DH「もしかして…彼女が日本人だから？」
チラッと耳にした事がある。
室長が日本人に偏見を持ってるって…
室長「もう終わった事だ。ﾄﾞﾝﾍも兵役まであと僅かなんだから…あの子とはもう会うな。また、彼女が泣く事になっても知らないぞ？」
DH「……っ」
・
・
──バタンッ…
部屋を出て。
ポケットからスマホを取り出して、録音を止めた。
EH「ﾄﾞﾝﾍ…大丈夫か？」
廊下で待ってたヒョクが、心配そうな表情で近付いてくる。
DH「思った通りだった。俺、室長とAちゃんを会わせなきゃ良かった…」
──やっぱり、ヒョンとAちゃんを別れさせるのが目的だったんだ。
DH「録音データ、ヒョクのスマホに送るから…頼むね」
ヒョクは黙って頷いてくれた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 304人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紫桜雲(プロフ) - miさん» コメントありがとうございます(*^^*)新章、公開しました！ドンへさんのヒロインちゃんを想う気持ちがどうなるのか…長年の片想いの行方を見守ってください(^^)/ (2017年4月4日 8時) (
レス) id: 0e3a2fed79 (このIDを非表示/違反報告)
mi(プロフ) - 好きな人が目の前にいて、何度も辛く悲しい思いしてたら守ってあげたくなるし気持ちが溢れるのも仕方ない。でも最後には愛する人の幸せを願って行動してくれそうなﾄﾞﾝﾍさんの様な気がする〜(^-^)頑張れ〜 (2017年4月3日 23時) (レス) id: ea52d05008 (このIDを非表示/違反報告)
紫桜雲(プロフ) - りんさん» りんさん、ありがとうございます(*^^*)そうですよね♪チームプレイもSJらしくて良いですよね(^-^)他にも助っ人を考え中です(〃ω〃)朝には新章更新します(≧▽≦) (2017年4月3日 22時) (レス) id: 0e3a2fed79 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 紫桜雲さんお疲れ様です。室長に詰め寄るには、リーダー、レラ様の助けが必要では、2人とも詳しい事情は知らないけど、録音音声で理解してもらえそうメンバーのバックアップあってのスーパージュニア(*´-`) (2017年4月3日 21時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
紫桜雲(プロフ) - blueskyさん» ドンへさんも兄さんも動き出しました！ドンへさんの告白、兄さんとの再会…もう少しお待ちくださいね。連載を希望してくださる方がいらして、本当に光栄です( 〃▽〃)また次章もよろしくお願いしますm(__)m (2017年4月3日 19時) (レス) id: 0e3a2fed79 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紫桜雲
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/sakurakumoys01/
作成日時：2017年2月28日 10時
