彼女の親友 -YS- ページ38
YS-side
住所の書かれたメモをタクシーの運転手に渡して。
Aの友達の家に向かう。
ドンヘが言ってたように誤解してたら？
俺の過去を知って、幻滅してたら？
──会ってくれないかも…
不安が過ぎるが、何もせずにはいられなかった。
住宅街でタクシーを降りると、目の前にコンビニがあった。
スマホを出して、Aに発信する。
──Prrr…Prrr…Prrr…
「もしもし…？」
受話器から彼女の声が聞こえて…
YS「A？やっと出てくれた…今タクシーで、お前の友達の所まで来て……目の前に青い看板のコンビニがあるんだけど…」
「えっ…それって…」
電話の向こうでバタバタしている様子が伝わってきて。
と同時に、目の前の建物の上の方で、窓の開く音。
見上げると…
アパートの上階のベランダから、こちらを見下ろすAの姿…
「オッパ…」
いつもの可愛い声で。
“オッパ”と呼んでくれた。
？？『どこ？あっ、あの人？』
Aの隣に友達も出てきて。思わず勢いよく手を上げた。
YS「友達には悪いけど、今夜はお前と…一緒にいたい」
「…でも」
──さっきの楽屋の話を気にしてるのか？
YS「俺が一緒にいたいって思うのは…Aだけだ」
暫くの沈黙の後…
「支度して行くから、待ってて…くれる？」
YS「ん…待ってる…」
お前が俺から離れないでいてくれるなら…どれだけでも待つよ…
・
・
・
背の高い友達と連れ立って、Aがコンビニの駐車場まで降りてきた。
「こちら…私の親友です」
彼女の友達は、憮然とした表情で俺を見て。
茜『初めまして…茜です』
──あれ？この子…
たしか学生時代の韓国旅行の写真に…
YS『キム・ジョンウンです…』
挨拶だけすると、その友達はAにガバッと抱きついて。
茜『もっと話したかった〜泣かされたら戻っておいで？絶対に韓国に遊びに行くから！あっ、まだ日本にいるよね？近いうちに東京に会いに行くね』
何やら話してる。
そして、俺にペコリとお辞儀をすると、アパートに戻って行った。
Aは穏やかな顔でその友達を見送ると、クルッと俺の方に向き直って。
「オッパ…来てくれてありがとう」
──キュン…
お前が相手だと、まるで思春期のように胸が甘く高鳴る。
YS「ん…行こう…」
彼女の小さな手を握りしめ、タクシーを拾い、ホテルへ戻った。
・
・
・
ところが…
部屋の前まで行くと…
YS「スエ…」
待ち構えていたかのように…
スエが立っていた。
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紫桜雲(プロフ) - ゆうさん» コメントありがとうございます！ためて読む方法もありですね♪ドンへさんの化粧の濃いオネーサンからの主人公を庇う台詞、私も自分で気に入ってるんです(//∇//)モテモテ兄さんのせいで涙の場面が多いかもですが、次章にも是非お付き合いください(^^) (2016年11月13日 16時) (
レス) id: 0e3a2fed79 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 読み返してたら、化粧の濃いオネーサン でしたね。勝手に脳内変換しちゃって、すみません (2016年11月13日 11時) (レス) id: 4e34045293 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 更新連絡が入るたびに、こちらの皆さんのコメントを参考に、まだ読んじゃだめだ。ためとこう。と、我慢を重ねました。で、今日、読んじゃいました。良かったー。主人公ちゃんの涙は可哀想なんだけど、涙も似合う気がして。ドンへの化粧の濃いおばさん最高です。 (2016年11月13日 9時) (レス) id: 4e34045293 (このIDを非表示/違反報告)
紫桜雲(プロフ) - りんさん» あんまりドキドキの二次会ではなかったですけど…ドンへさん、ヒロインちゃんの手を握っちゃいました(//∇//)次章もヨロシクお願いします♪ (2016年11月13日 8時) (レス) id: 0e3a2fed79 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - にじかい、楽しみ\(//∇//)\ドキドキ (2016年11月12日 11時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫桜雲
| 作成日時：2016年10月19日 0時
