彼女の涙 -DH- ページ32
DH-side
ヒョンと女性スタッフの様子が只ならぬ雰囲気で。
しかも2人でこの部屋に入ってこようとしてる？
──ヤバイよ…Aちゃんがいるのに…
咄嗟に俺も試着室に入って、様子を窺った。
？？「今夜だけ…もう一度私と過ごして？」
それは間違いなく、大人の関係のある男女の会話。
──嫌な予感って…なんで当たっちゃうの？
出るタイミングを見失って、そのままヒョン達の話を聞いてたけど。
これをAちゃんも耳にしてると思うと…いたたまれない。
──何とかしなきゃ…
思い切って、カーテンを開けて飛び出した。
目の前に驚いてるヒョンと…
ヒョンより年上？ってくらいの、派手な感じの女性スタッフ。
──Aちゃんの方が断然キレイじゃんっ！
気付いたら、その女性スタッフに勢いよく言葉を浴びせてて。
俺の台詞に、その女性スタッフは一瞬で顔色を変えて。
バタバタと楽屋を出て行った。
YS「ドンヘ…」
ヒョンが俺を呼んで近付いてきたけど、顔を上げられない。
──今、Aちゃんを試着室から出すべき？
でも、彼女も困惑してるよね？
もしかして泣いてるかも。
ヒョンもきっと戸惑うはず…
考えた末…マネヒョンがヒョクと楽屋に戻ったと説明して。
DH「俺、ここで人と会う約束してるから…ヒョンは先に戻って？」
YS「ああ、分かった…」
ヒョンが楽屋を出てから…Aちゃんのいる試着室の前に歩み寄る。
DH「Aちゃん？カーテン、開けるよ？」
返事はなかったけど、静かにカーテンを開けた。
──あれっ、いない…
と思ったら、小さくしゃがみ込んでいて。
目線を合わせようと俺もしゃがんで。
DH「今の会話…聞いちゃったよね？」
彼女の顔を覗き込むと、予想通り涙を零してて。
手を伸ばして、声を殺して泣いている彼女の頭をそっと撫でた。
DH「ねぇ…泣かないで？」
──Aちゃんが泣いたら…俺まで泣きたくなっちゃうよ？
抱き締めたいけど…ダメだよね？
・
・
・
ようやく落ち着いたAちゃんを、出口まで送る。
部屋まで案内した時とは打って変わって、終始無言。
さっき迎えに来た場所に着くと、小さくお辞儀をされて。
DH「ヒョンに…本当に会わなくていいの？」
「どんな顔したらいいのか、分からないので…」
DH「Aちゃん…」
「さっきは…私の事、あんな風に言って…庇っていただいてありがとうございました…」
──本当の…事だよ…
俺は何も言えないまま…
彼女を見送った。
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紫桜雲(プロフ) - ゆうさん» コメントありがとうございます！ためて読む方法もありですね♪ドンへさんの化粧の濃いオネーサンからの主人公を庇う台詞、私も自分で気に入ってるんです(//∇//)モテモテ兄さんのせいで涙の場面が多いかもですが、次章にも是非お付き合いください(^^) (2016年11月13日 16時) (
レス) id: 0e3a2fed79 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 読み返してたら、化粧の濃いオネーサン でしたね。勝手に脳内変換しちゃって、すみません (2016年11月13日 11時) (レス) id: 4e34045293 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 更新連絡が入るたびに、こちらの皆さんのコメントを参考に、まだ読んじゃだめだ。ためとこう。と、我慢を重ねました。で、今日、読んじゃいました。良かったー。主人公ちゃんの涙は可哀想なんだけど、涙も似合う気がして。ドンへの化粧の濃いおばさん最高です。 (2016年11月13日 9時) (レス) id: 4e34045293 (このIDを非表示/違反報告)
紫桜雲(プロフ) - りんさん» あんまりドキドキの二次会ではなかったですけど…ドンへさん、ヒロインちゃんの手を握っちゃいました(//∇//)次章もヨロシクお願いします♪ (2016年11月13日 8時) (レス) id: 0e3a2fed79 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - にじかい、楽しみ\(//∇//)\ドキドキ (2016年11月12日 11時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫桜雲
| 作成日時：2016年10月19日 0時
