みん彼返上！［前編］〜DH

　その４ ページ10

DH-side


失恋なんて初めてじゃないし。

…っていうか、まだ何も始まってもいない相手が見つからなかっただけで、こんなにショック受けてるなんて…俺、変？

YS「なんだ、ﾄﾞﾝﾍ…捨てられた子犬みたいな顔して」

年末の特別番組の控室で。メイクや着替えを終えて、出番を待ってた。

EH「運命を感じた相手に再会する術をなくして、落ち込んでんだよ〜」

俺の代わりに、またヒョクが答えてる。

YS「運命？」

DH「ヒョンは信じてる？運命の相手…」

YS「運命の相手を探すより、お前たちや家族と一緒にいれて、ステージに立てれば…それでいいな」

DH「でもある日さ、劇的な出会いをしてさ、好きになってさ…恋に落ちるかもしれないよ？」

YS「ハハッ、俺には想像つかないな…まぁ、頑張れよ」

ヒョンはそう言って、一服しに楽屋を出て行った。

RW「ねぇ、ｲｪｿﾝﾋｮﾝに恋愛話しはダメだよ…日本でのコンサートのスタッフに、以前関わった女の人が偶然いてさ…1杯だけって言われて仕方なく付き合ったら、しつこくされたらしくて…辟易してたよ」

EH「へぇ…それにしても、ヒョンはもてるね〜」

俺もあんな風に大人の雰囲気を醸し出せたらな…

“みん彼”なんて返上してさ…

運命の相手の“オッパ”になりたいのに。

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年末年始は慌ただしくスケジュールをこなし、あっという間に過ぎて…

そして、新しい年になって、新しい恋が訪れた。

他の事務所のガールズグループのミラちゃん。
一緒にいると楽しいし、俺の素の部分も好きって言ってくれる。

可愛いし。スタイルも抜群。

でも、妹みたいな感じで。
“運命の相手”とまでは思えなかった。

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春から、スパショが始まった。

最初の韓国公演には参加できたｲｪｿﾝﾋｮﾝ。
でも海外にはもう同行しない…

ということは。
年長3人のいないコンサート。

ヒョクやｼﾝﾄﾞﾝﾋｮﾝを中心にして、みんなでいいライブにしようと、何度も打ち合わせして。

来る日も来る日も、ダンスや歌の練習に明け暮れて。

そうこうしてるうちに、彼女とはあまり会えなくなって。

ﾐﾗ「オッパは、私の事なんて愛してないんでしょ！？」

そう言われて…絶賛喧嘩中。

そこで“愛してる”って言えれば良かったのに…なぜか言えなかった。

EH「あんな可愛い彼女、もったいないぞ？」

分かってるんだけど…

DH「うーん…今度、海外公演の時にお土産買ってきて、仲直りしに行くよ〜」


そして、夏。

久々に…日本に来た。

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