その4 ページ22
DH-side
──きっと運命の相手じゃなかったんだ…
そう思うようにして。
一生懸命、Aちゃんの事を頭から消そうとした。
なのに…時々、夢に出てくる。
ほんの数回、彼女の店で接客してもらっただけじゃん。
他のお客さんと同じように、親切にしてもらっただけじゃん。
どうして、忘れられないの?
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そんな俺の気持ちをよそに、リョウクが話しかけてくる。
RW「今夜は和風の煮物だよ〜この前、Aちゃんに味付け教えてもらってきたんだ」
彼女が書いたという、レシピのメモを見せてきて。
RW「韓国語の勉強始めて、まだ数年って言ってたけど、字もきれいだよね〜」
──本当だ。彼女の字、初めて見た…
キレイで整った字。
性格が出るのかな?
俺がそのメモを手に取って、ジッと見つめていたら、ヒョクが来て隣に座った。
EH「なぁ、今度の休みに…2人で日本に行くか?」
DH「日本に…?」
思いがけないヒョクの提案。
でも…
DH「ううん、行かない…これから忙しくなるしさ。それにラーメン屋に一緒にいたあの人、きっと恋人だよ。そうじゃなければ深夜に一緒にお店に入ったり、乾杯したり、自分の器からチャーシューあげたりしないでしょ?」
できるだけ、明るく言った…つもり。
ヒョクは、ミラと付き合ってる時にAちゃんに近づく事を反対したから、気にしてるんだよね…
でも、フラれるためにわざわざ日本まで行くなんて…無理。
RW「そう言えば、ヒョンがお店に来れなかったあの日、いいこと聞いちゃった!」
EH「何?いいことって…」
RW「来年ね、あのお店のソウル店がオープンするんだって。日本に行った時だけじゃなくて、あの美味しいお料理、食べれるんだよ。すごく楽しみ♪」
DH「へぇ〜…楽しみ…だね…」
俺はさ…
あのお店が気に入ってたんじゃなくて。
いや、美味しかったから気に入ってはいたけど。
彼女に会えるお店だから、行きたかったんだ。
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それからは仕事に没頭した。
年明けには映画の撮影。ドラマも決まった。
加えてD&Eのアルバムや日本ツアーの準備。
だんだん心の傷みも薄れていた。
ミラ「オッパ、久しぶりですね」
テレビ局の廊下で、偶然ミラに会った。
DH「元気だった?彼氏とはうまくいってる?」
ミラ「はい…私に彼氏がいるって知ってたのに、勇気を出して告白してくれたって聞いて…ますます好きになっちゃいました。オッパも頑張ってくださいね」
──えっ…
俺…頑張ってないよね?
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紫桜雲(プロフ) - miyamiyaさん» コメントありがとうございますm(__)m兄さんやギュのお話しとうまくリンク出来てるといいのですが…楽しんでいただけてたら嬉しいです♪後編、そして兄さんの続編も更新頑張りますので、読んでもらえたら幸いです(^^) (2016年10月16日 15時) (レス) id: 0e3a2fed79 (このIDを非表示/違反報告)
miyamiya(プロフ) - パスワード外して頂きありがとうございます。また紫桜雲さんのお話読めて、嬉しいです。ドンヘ目線、イェソンさんやギュのお話にいって、ああこのシーンか〜、なんて見ながら読んで面白いです。続きも楽しみにしています。 (2016年10月16日 13時) (レス) id: 72d3db7e3b (このIDを非表示/違反報告)
紫桜雲(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます!またまたリンク作品で…兄さんのお話からなかなか頭が離れません(´O`)でもドンへさんの切ない気持ちが伝わってたら嬉しいです♪ (2016年10月7日 8時) (レス) id: 0e3a2fed79 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - リンクの作品ですねー、ドンちゃんのせつない気持ちスゴくわかります。ありがとうございます。(((o(*゚▽゚*)o))) (2016年10月7日 7時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
紫桜雲(プロフ) - きよらさん» こちらの作品にもコメントありがとうございます!これからイェソンさんも登場予定です。イェソンさん作品のドンへさん目線、お楽しみに♪ (2016年10月6日 12時) (レス) id: 0e3a2fed79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫桜雲 | 作者ホームページ:https://twitter.com/siouun1106?s=06
作成日時:2016年9月8日 19時