恋をしました【大橋和也】 (ページ36)

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今、大橋くんと手を繋いでる…。

その事実にだんだん顔が熱くなってきた。
大橋くんの大きな手に、男なんだなぁ…と実感する。

それと同時にお化け屋敷の怖さに萎縮してしまう。

大橋「ん？なんやろこれ」

大橋くんが見つめている先を見てみるとライトに照らされた机の上に紙が置いてあった。

『Bニススメ』

と書いてある。

「B…こっちかな？」

前を見てみると『A』と『B』と書かれた段ボールで作られた扉があった。

大橋「行ってみよか」

何があるのだろう、握った手に力が入る。

すると大橋くんが強く握り返してくれる。そんな大橋くんに安心する。

扉を開くと白い服を着て、長い黒髪をしている女の人が泣いているようなすすり声をあげてしゃがんでいた。

「っ…？」

突然現れたその人に驚きつつ、その人が小さな声で何か言っているのに気がついた。

女の人「…のひとは…あの人は私を捨てて出て行った…この世に本物の愛なんてないのよ…」

その人は泣きながらそのようなことを呟いていた。

大橋「あ、あの大丈夫ですか？」

大橋くんは心配そうにその人に声をかけた。

すると女の人は顔を上げた。正気のない顔に白い肌。でも綺麗な顔をしていた。

女の人「あら、あなたたちもしかして恋人同士？
……憎いわ…きっとすぐに裏切るのよ…男なんて……。

そうよ、裏切るならもうここから出られないようにしたらいいわ。」

女の人がそう言うと入ってきた扉がバンっと音を立てて閉まった。

大橋「な、なんやっ、？」

繋いでる大橋くんの手に力が入る。

女の人「…もしここから出たければ愛を証明しなさい」

「あ、愛を…証明…？」

思わぬ展開になってしまった。そういえば文化祭前日、二郎くんが『カップル限定仕様』みたいなこと言ってたけど、このことかな…

女の人「愛を証明しなければ、ここから出ることは2度とないわ」

すると、大橋くんの手が離れたと思ったら大橋くんが私の目の前に立った。

大橋「…天野さん…」

「お、大橋くん？」

いつになく真剣な顔の大橋くん。
緊張ぎみに目が泳いでいる。

大橋「俺…天野さんのこと…」

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長い間更新してなくてすみません！！
無事受験が終わったのでこれからどんどん更新していきたいと思います！
これからもよろしくお願いします！