恋をしました【大橋和也】 (ページ28)

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明日は文化祭。俺は帰りのバスを待っていた。

丈(あと10分でくるか…)

腕時計と時刻表を見るとあと10分でバスが来るらしい。

凛葉「あ！丈～～！」

イヤホンをつけようとしたところを、幼馴染の凛葉が声をかけてきた。

凛葉「ちょーど良かった、一緒帰ろや！」

丈「ええで」

凛葉は走ってきたからか、すごく息が上がっている。

昔から凛葉は俺たちと一緒に行動していた。

そのせいで他の女子たちに陰口を言われることもあり、今も度々そのようなことがある。

凛葉「なあ、丈聞いとる？」

丈「…えっなんて？」

ぼーっとしていると凛葉が何か言っていた。

凛葉「やから、Aちゃんがすごいって話！」

Aちゃん…、この前大橋とあんな話したから、変に身構えてしまう。

凛葉「あの子な、一回もう使われへんってなった教室展示を前よりも良くしたねん！かっこよかったなあ、あのAちゃん！」

丈「すごいな、それは」

やっぱり、おどおどしてそうに見えてやるときはやる人なんだろう。

その時の様子を凛葉が興奮しながら話している。

…その様子を見ていると、“あの時” を思い出す。

凛葉「あ！来たでバス！」

丈「お、乗るか」

それにしても天野Aちゃんって、どんな子なんやろう。