45 ページ45
.
結局私たちは目に入ったファミレスに入ることになった。
テヒョンとジミンくんが私の向かい側に座る。
注文を終えるとすぐに、ジミンくんが口を開いた。
『あの…僕、電話とかカトクとか、すごいしちゃって
通知すごいことになってるかも…
ごめんね？』
『俺も何回か電話したかも』
「嘘、電源消してて見てなかった、」
2人にそう言われてから急いで携帯を取り出して電源を入れる。
目に入ってきたのは、私を心配する2人からのカトクやメッセージばかりだった。
また目頭が熱くなる。
泣き出してしまいそうで唇を噛み締めたら、我慢しないでいいよ、とジミンくんがそっと私の手を握った。
テヒョンは何も言わずにとても優しい顔をしてこちらを見ている。
つぅ、と一粒また涙が頬を伝った。
こんなにも私を大切に思ってくれている人が2人もいるなんて、私は本当に幸せ者だな、と思った。
「ごめんね、心配かけちゃって。仕事がうまくいかなくて、ちょっと凹んじゃったの」
『……僕で良かったら、いくらでも話聞くよ』
ジミンくんがまっすぐに私を見てそう言った。
手のひらは未だに握られたまま。
なんだか、ドキドキする。
『…ジミンくんってさ、』
テヒョンが水を飲みながら、まじまじと私たちを見つめて口を開く。
『意外とやるよね』
すると、私の手のひらとジミンくんの手のひらが引き剥がされた。
『抜け駆けとかなしなんですけど』
『あっ、ごめ、ごめん！』
指摘されて初めて自分がしていることに気がついたのか、ジミンくんは耳まで真っ赤に染めていた。
それから3人で他愛のない話をして過ごした。
終わってしまったことをくよくよと思い悩むよりも2人の話を聞いている方が前に進めるような気がしたから、居心地が良かった。
『そういえば、今度2人でデートするんでしょ？』
頼んだものを頬張りながら、テヒョンがそう言う。
「あ、うん、デートってことになるのかな」
『え、デートでしょ？！誰がなんと言おうとデートだよ』
「じゃあデート、うん、するよ」
私とジミンくんのやりとりを聞いていたテヒョンが少しだけ悲しそうに笑った。
『あ〜…本当は俺が誘うつもりだったんだけど、』
テヒョンはそう言いながら、ポケットの中から紙切れを2枚取り出しテーブルの上に置いた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2475人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
でんでんむし - ももじりさんこんばんは！ももじりさんのお話が本当に大好きで、Twitterでまたフォローさせていただけて嬉しいです！！ (2020年6月12日 23時) (
レス) id: 230413347f (このIDを非表示/違反報告)
GUMINN - えっ、、面白いですぅぅぅｗｗ！ (2018年8月31日 21時) (レス) id: 241ddcba8e (このIDを非表示/違反報告)
なたり(プロフ) - 待ってましたよ！！！！！！アーーーー嬉しいーーー！！！ (2017年7月13日 8時) (レス) id: 1b6cb27a2b (このIDを非表示/違反報告)
シータ(プロフ) - ついった見ました(>_<｡)ごちゃごちゃ言う人に負けないで下さい！私はuさんの言葉選び大好きです。これからもずっと応援していきます。 (2017年7月10日 8時) (レス) id: 3272cb3d8e (このIDを非表示/違反報告)
朝夢@あむ(プロフ) - ジミンちゃんが可愛すぎてドキドキしっぱなしです!!更新頑張ってください。 (2017年7月10日 0時) (携帯から) (レス) id: 1a0bea6900 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：u | 作成日時：2017年2月14日 20時
