『無能』 (ページ25)

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#11 ページ25

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯ…ﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯ…(ｶﾁｯ

うーん…
起きたはいいけど、どないしよ…
この前城下町で貰った食材は
この2週間位で使っちゃったし…
また買いに行かなきゃな
昨日戦争勝ったし、そのお祝いやってるかな？
だとしたら多少安くなってるかも
よし、行こう

軍服に着替えて窓から飛び降りようとした時、
扉がノックされた
恐らくグルッペンだろう
他の幹部は扉壊す勢いで叩くからな

ｶﾞﾁｬ

『グルッペンが直々に私の部屋来るとか珍しいな』
gr「そうか？それでは今度遊びに来よう」
『お好きにどうぞ
　それで？何の用なん？』
gr「あぁ、食堂に来い！朝食を食べるゾ！」
『…ｴ?ｲﾏﾅﾝﾃｲｯﾀ?(…え？今何て言った？)』
gr「食堂で朝食食べるから来て」
『いや私ご飯貰えないで『無能』やから』
gr「何の事だ？昨日有能な事は証明しただろう」
『なんで忘れたフリしとったのに言うかなぁ…
　ま〜た昔に戻るやん…』
gr「それはどうかな(ﾎﾞｿｯ」
『何か言ったか？』
gr「何も言ってないゾ！
　ほら、はやく行くぞ」
『えぇ〜…』
gr「おうおうあくしろよ」

ｶﾞﾁｬ

あーもう幹部の視線が刺さるんや〜
…また手錠と足枷の生活に戻るのかな
…せめて壁には繋がないで欲しいな
手を使わずに食事するの大変だし
もーグルッペンのせいだよ？
上手く【演じて】いた筈なんだけどな…
もし来世があるならば
こんな『化物』でも『怪物』でもない
普通の人になりたいなぁ…

kn「お、おい！なんで泣くん！？」

…ぇ…
私…泣いてる…？
嫌だなぁ、慣れてる筈なのに…
元の生活に…戻るだけやん…なのに…！
意味っ…分かんないっ…！
泣きやめよっ…！泣きやめって…！

all-gr.夢「すいませんでした！」