【ｄ！】サヨナラを告げるだけ (ページ8)

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六刻ページ8

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そんな感じで数刻ほど話をしているとグルッぺンのインカムが鳴った

「……トントンからだ、急に抜け出して何しとんねんだと」

『粛清不可避乙』

「うわぁ〜……嫌なんじゃぁ」

『…終わったら私の特製ブラウニーを食わせてやるよ』

「行くわ」

『はっや』

そう言うとグルッぺンは即座に立ち上がりドアの方へ向かった

「それじゃあ私は行く、ブラウニー忘れるんじゃないゾ。それと身体に気を使って無理はするな」

『はいよ、わかっとるよ』

「それと最後に……Aは軍人としての仕事を果たしてから死にたいんだろ？」

『……？急にどうした？まぁその通りなんやけど』

そう言うとグルッぺンは少し考える素振りをしてドアノブに手をかけた

「いや、少し確認したかっただけだ、それじゃあ失礼するゾ」

『？？……へーい…』

そしてグルッぺンは部屋から出て、ドアが閉じる音と共に部屋には静寂が訪れた

部屋に一人、私はソファーに倒れるように腰掛け、考えた

(最後なんやったんやろ、まさかアイツの事やからろくな事考えてへんやろな)

最後のグルッぺンの言葉について考えてみるが、やはり理解が出来なかった

『……まぁ考えても分からないことはわからんな、……書類やろ』

そして私は仕事用の椅子に座り、引き出しに入っている

【コネシマ】【シャオロン】【鬱先生】【トントン】と書かれた付箋が貼られた書類を取り出し

昔、グルッぺンから貰った万年筆を握った

『さーてと、やりますか』

そう自分に言い、万年筆を書類に走らせた

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