【HQ】ネコさんのマネはキツネさんのマネになりました。

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北と黒尾の主将同士の挨拶を済ませ、稲荷崎は4泊5日寝泊まりする部屋へと向かった。

部屋は大部屋で、学年ごとに荷物を置き、先についていた梟谷のマネージャーが作ってくれた昼食を食べに食堂に向かう。



「お久しぶりです！昨年の音駒のマネージャーやってた真白Aです！」



「え？！Aちゃんじゃん！稲荷崎転入してたんだ！今年もがんばろうね！」



「あ、Aちゃん、久しぶり〜。去年の合宿以来だね」



梟谷とは音駒でマネージャーをしていた頃の合宿で知り合ったため、簡単に挨拶を済ませ、部員のお昼ごはんを3人で盛り付けていく。



「お昼ごはん全て任してしまってすみません…」



「いやいや、全然大丈夫！……そういえば赤葦がAに会いたがってたよ。また会いに行ってあげて」



梟谷セッターで副主将の赤葦京治。彼も昨年の合宿で仲良くなった1人であった。



「はい！また会いに行ってきます！」



そうこうしてるうちに盛り付けが終わり、各学校に分かれて食べることになった。



いただきます、と言って食べようとすると、どう見ても侑の機嫌が悪いことに気がつく。



「………なんであんな不機嫌なん」



治にこっそり聞くと、「多分Aがいろんな学校の人と仲良くて拗ねてんちゃう？」と返答が返ってきた。



「まぁ気にせんでええよ、Aなんも悪くないしな。ほっとき」



治と侑は双子だが、性格は真反対や、とため息をついた。



お昼ご飯が終えた頃、残りの烏野と青葉城西が到着し、練習試合のローテーションが始まった。


烏野のマネージャーとも挨拶を済ませ、練習試合の準備に取り掛かる。


Aのことを気遣ってくれて、稲荷崎と音駒に関する全ての場所を近くにしてくれているのだが、これが大きな弊害となった。

稲荷崎から音駒のマネージャーを努めるAの様子が丸見えで、侑の機嫌はより一層悪くなっていった。

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