▽99話▼ ページ9
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大野くんが、怖い。
怒りの気配に気づいた途端、
緩んでた空気に、一気に緊張が走る。
今まで
“親友の好きな人”だったのが
“親友を傷つけた人”となると
うん、当たり前か…とは思うんだけど
あまりにも急に変わったもんだから
動揺と罪悪感を隠しきれない。
A「…気持ちに、答えられないって言った」
智「マジ？」
A「マジ」
智「……それで相葉ちゃんが引くとは思えない」
A「うん、だから…」
智「…何」
ふぅ…と目を閉じて深呼吸。
彼の目を見れないまま
A「…“迷惑だ”って…」
そう、消え入るような声で呟いた。
他の生徒は授業中で、
全く騒がしくない空間の中で
それは十分に彼の元に届いたはず。
なのに、反応は返ってこない。
二人きりの教室に、ひっきりなしに降り注ぐ
雨の音だけが鳴り響く。
暫く経って、
あたしが彼の方に視線を向けたのは
智「…はぁ…」
大野くんの
深いため息が聞こえたから。
智「…もうこの際、そのAちゃんの気持ちが本当がどーかは俺にとってどーでもいい。正直」
A「…」
智「俺にとっては、相葉ちゃんが傷つけられたって言う事実が全て」
A「…うん」
智「あんね、俺、相葉ちゃんと違って性格良くないから、もう言うね」
そこまで言うと、机の上のカルテにぼやっと目をやっていた大野くんの
鋭い瞳が、こっちを向いて。
それだけで
グサって
刺された感覚になる。
智「いい子だと思ってたのに。見損なった」
失望。
そんな色が映った瞳。
…知ってるよ、しょうがないよね。
そう言われるほどのことしちゃったのかもしれないもん。
最低だよね、あたし。
A「…ごめん」
いてもたってもいられず
ガタッと急に腰を上げると
椅子がバランスを崩し、激しい音を立てて倒れた。
それを直す余裕もなくて
一言残して、保健室を飛び出した。
誰もいない授業中の廊下を
あたしは走り出した。
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爽歌。(プロフ) - blueさん» blueさん、返信が遅れてしまい申し訳ありません( ; _ ; )！この作品は特に悩みながら書いたので、そんな風に言っていただけて、とっても嬉しいです(/ _ ; ) 本当に本当にありがとうございます(/ _ ; ) blueさんの心に残るような作品になれてたら幸いです…(o^^o) (2018年5月25日 12時) (
レス) id: 1b1d416676 (このIDを非表示/違反報告)
blue(プロフ) - こんばんは。この作品が大好きで何度も読み返しています。同じ場面で悲しくなって泣いたり感動したりしています。ほかの作品も何度も読み返しています。どの作品も素敵なので大好きです。これからも愛読していきます。 (2018年5月19日 20時) (レス) id: 858fa2c2f2 (このIDを非表示/違反報告)
爽歌。(プロフ) - えりさん» えりさん！コメントありがとうございます!!わんこの方にもコメントして下さって嬉しいです(〃ω〃) 真っ直ぐな相葉ちゃんふんだんに書きたくて書いたので、褒めていただけて嬉しい〜(T-T) ご愛読ありがとうございました♪ (2018年2月8日 19時) (レス) id: 1ebb768140 (このIDを非表示/違反報告)
えり(プロフ) - 完結お疲れ様です(^_^)まっすぐな相葉ちゃんがめちゃめちゃ良かったです！こんな風に恋したーい☆と思いました^_^ (2018年2月8日 9時) (レス) id: faf246fb32 (このIDを非表示/違反報告)
爽歌。(プロフ) - ＊___ noco ___＊さん» のこ〜！名前変わっても文章の感じですぐわかりました(笑) 私の方も、のこのコメントでとっても励まされました。本当にありがとう(/ _ ; )！！ 少しでも笑ってもらえるような作品になれてたら嬉しいです。 (2018年2月5日 16時) (レス) id: 1ebb768140 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：爽歌。
| 作成日時：2018年1月19日 13時
