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中川side
「やばい、めっちゃ好き。」
「何言ってるんすか...それだけ好きならさっさと付き合っちゃえばいいのに」
宮城に相談してみると、しらっと興味のなさそうな反応。
もう少しいい反応してくれてもいいのに。
「あ、もしかして初瀬さんから嫌われてたりします?」
一番聞きたくなかった言葉。
後輩なのに
「生意気やな」
今日はあっちにも好きって思ってもらえるように頑張るんだって!
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早速実践。
昨日はしっかり調べてたからな〜
女子はさりげない優しさが好きなんだって、
そう考えていると、神様がタイミングを読んだのか丁度Aさんのハンカチが落ちた。
俺はすかさず拾いに行こうかと思うと、Aさんはすぐに気づいてそのハンカチを拾った。
そして拾おうとした俺にも同時に気づいてこちらを見た。
『...どうしました?そんなにすごい顔して。』
「別に拾おうとしたわけじゃない」
すると、Aさんは何かを察したような顔をして、すぐに口を開いた。
『ありがとうございます、なんか。
中川選手って...』
俺に対して何かを言おうとしたAさんは口を開いたまま固まった。
そして小さく震え始めて、顔から全身にかけて赤くした。
『な、なな...なななな....』
『中川選手って...優しいんですね!!もう私は行きます!!』
ハンカチを急いでポケットにしまって駆け抜けていった。
小動物みたいだなぁ、ツンデレだなぁ、かわいいなぁ、と思いながら、俺も練習へ向かった。
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作者名:りた氏 | 作成日時:2024年3月5日 7時