揺れるフリル、乱れた心【山崎颯一郎】 (ページ7)

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やっとグラウンドに入った
...が颯一郎は僕を離してくれない。

『颯一郎、そろそろおろして...』
「あー、そうだ今度のファンフェスタの企画なんだけどさ」

思い切り話を逸らされた。
助けを求めようと宮城の方を向くと、宮城はもういなかった。

「選手の女装大会あるらしいよ」
『え、なにそれ無理』

颯一郎を見ると、にまにま笑っていた。
もう言わなくてもわかる。
僕にやれ、と言っている。

『うぐ...なんで僕が...』
「いいじゃん、A可愛いから」
『またからかってる！』

ふはははま、豪快に笑う颯一郎。
誰よりも楽しそうだ。
何かするのかと思うと、僕をやっと下ろした。

『...なんでよ。』
「Aの方が後輩だし？」

必殺。年の差だし。
正直こういうところが先輩の嫌なところ。

『あぁ...もうやってやるよ...』

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