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part.9 ページ9

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卒業式の日にね、私は久しぶりにまともに家族と話した。
でも、それが最後の会話。




『父さん、母さん私出ていくね。
もう二度と帰ってこない。』




そう言うと、2人は心底嬉しそうに笑ったの。



「そう。じゃあこれだけ持っていきなさい。
どこかで野垂れ死んだお前を私の家の子だとバレる訳にはいかないからな。

だから、気にせず使いなさい」



そう言って、渡された1枚のカード。



たぶん、一生遊んで暮らしても使い切れないだろうなって思うくらいの大金の入ったカード。
それが、余計に私を痛めつけた。


もう、ここの人達は私と一生関わる気は無いんだって嫌でもわかったから。






もう、真夜中だったのに辛くてつらくて、走って家を出た。


子どもの時みたいに、たくさんたくさん泣いた。




することも無くて、ただただ胸に穴が空いたみたいに苦しかった。
ううん、多分違う。


ずっとずっと気づいてないふりをしてただけなの。
ほんとはずっと前から胸が痛くて、苦しくて、泣きたかったはずなの。






「どうして泣いてるの?」





どうしようもなく、涙が止まらなくて自分でも困ってたところに若いお兄さんが話しかけてくれたの。
そうだね、たぶん今のじょんぐくおっぱと同い年くらいかな。




『つらくて、っ、ひぅ、くるしく、て…』



「そっかそっか、僕にお話聞かせてよ」








お兄さんは私にとって大きな救いだったの。
暗闇の中から私を見つけ出して、連れ出してくれた。





「君のお名前は?」




『A……、Aっていうのっ、』




「わあ!可愛い名前だ!
Aちゃんの可愛いお顔によく合ってる!」




『おにーさん、の、名前は、?』



















「僕はテヒョン!キム・テヒョンだよ。

おいで、僕がAちゃんと一緒にいてあげる。

僕がAちゃんの友達で、理解者で、家族になってあげる。」



















今でもずっと忘れない、忘れたくない。


これが1年と少し前、私の初めての飼い主様との出会い。













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アや(プロフ) - やばいですめっちゃ楽しみです続き!! (2022年1月7日 3時) (レス) @page46 id: df745531ec (このIDを非表示/違反報告)
きら(プロフ) - ほんとに続きが楽しみです!!! (2021年12月28日 7時) (レス) @page38 id: 6b33558517 (このIDを非表示/違反報告)
天使と恐竜に惚れたヨジャ(プロフ) - いつもお話読ませていただいてます(^^)とってもこのお話大好きです!!グテが主人公ちゃんを取り合いしそうでキュンキュンします♡どちらにせよ愛される主人公ちゃんが可愛すぎます!お話更新待ってます! (2021年12月14日 7時) (レス) id: 4e64304b7c (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - この時点でキュンキュンしてます!どうなるのか、、楽しみです!😊 (2021年11月30日 23時) (レス) id: 32682f4dc0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:rr_jk1 | 作成日時:2021年11月29日 4時

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