きゅう。 ページ10
無一郎side
任務を終えた頃にはもう深夜になっていた。
空を見上げるど丸くて全く欠けていない月が見えた。
無「何て言うんだっけ…あの月の形。」
立ち止まって考えるが分からないものは分からない。
それに家にAを一人で残してるんだからこんな所で長居はしていられない。
早く家に帰らなきゃ。
___あ。その前に。
僕は蝶屋敷へと足を運んだ。
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「あっ!むいちろうくんっ!」
「あら、こんばんは。」
無「こんばんは。甘露寺さん、胡蝶さん。」
蝶屋敷では甘露寺さんと胡蝶さんが談笑していた。
二人も任務を終えて、せっかくだからとお茶していたらしい。
蜜「むいちろうくんも任務だったの?怪我1つしてないなんてやっぱり強いのね!かっこいいわ!」
無「あははっ。ありがとうございます。」
それを聞いた胡蝶さんは不思議そうに口を開いた。
し「怪我をしていないということは…
何か別の用件でここに?」
その通り。たいした用事ではないのだが。
無「はい。胡蝶さんにお礼を言いに。」
し「お礼?私に?」
無「はい。
…“あの薬”、ありがとうございました」
し「…あぁ、“あの薬”。」
無「あんな僕のわがままを聞いてくれるなんて。」
胡蝶さんは僕に微笑み、何かあればいつでも頼っていいと言ってくれた。
蜜「ねぇ、むいちろうくん。」
突然口を開いた甘露寺さんの方に顔を向ける。
蜜「事情は分かってるわ。でも…
私はまたAちゃんと遊びに行きたいの。ダメかしら?」
なんだそんなことか。
無「昼に行くなら全然大丈夫ですよ。それに甘露寺さん強いし。」
蜜「ほんと!?嬉しいわ!!」
別に僕はAを縛りつけるようなことはしない。
けれど今の誘いが甘露寺さんじゃなくて男の人だったら___
行かせたくない、って思うんだろうな。
思っていた以上に独占欲の強い自分に苦笑する。
そんなことを考えながら蝶屋敷をあとにした。
ラッキーパーソン
蜜璃
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作者名:りお | 作成日時:2020年4月9日 20時