大病院占拠

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「大人しくしろ！」

「ｷｬｧｧｧｧｧ！助けて、誰か、！助けて！」



今から3年前。


サイレンが鳴り響き、赤い光が辺り一面を照らしている。


建物の中には、ナイフを持った男と命乞いをする女。



和泉管理官の指示に従ってSIS到着を待つ武蔵三郎。40歳。


現在は休職中だが、腕のいい刑事だ。


ナイフを持った男は、女の首元にナイフを突きつけた。女の首から血が滲む。

さっきまで和泉に抑えられて行動していた武蔵だったが、血の滲む様子を見て、


武蔵「死ぬぞ人質！」


と叫んだ。


さすがの和泉も死ぬという言葉に反応し、


和泉「わかった。SISの到着が間に合わない場合、状況を判断して行動して。」


武蔵「了解。」



武蔵は車の影に移動すると、男に見つからないように車上から銃を向けた。


その時。


男の表情が変わり、女にナイフを突き刺そうとする。


和泉「SIS到着まであと5分！」


もう待つことはできない。


カチャ、と銃をセットしてターゲットの右肩を狙う。




ﾊﾞｧﾝ！！


銃声が鳴り響いた。



人質を解放し、男を捕まえようと建物内に乗り込む。




しかし、男が銃に撃たれて倒れ込んだとき、タバコの灰皿が床に落下してしまった。

運悪く、タバコの火は完全に消えていなく、灯油タンクの上に火がつき、建物は火の海に。




火に囲まれたターゲット。


男を火の海から救い出そうと、手を伸ばし男を引っ張る武蔵。




しかし、痛みで動くことができない成人男性を1人で引っ張るのは困難。







到着したSISに引っ張られ、武蔵はとうとう男を火の海の中に置き去りにしてしまった。






その時の男の目と言ったら、、。


怒り、悲しみ、憎悪、険悪、、。


とても言葉では表せるものではなかった。

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