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ぽろぽろ雫が溢れるが、いつまで経っても注射針の痛みがやって来ない。ついに痛覚までイカれてしまったのか。
現状を確認する術が聴覚しかないので、どうにも動けずそのまま固まっていると。
「……くぅ……これは、キッツイぜよ……！！」
「チッ、庇いやがったか〜」
もしかして、スイッチが押されたのか。なら、的が逆回転するから風圧を感じるはず。……いや、触覚も三半規管もおかしくなったんだ。何も感じないということは、そういうことだ。
「……ど、して」
「Aには……謝らんといけんことがあるがや」
押すなって言ったはずなのに。そのボタンは……。
「俺は……メダル欲しさにカイのパソコンを売ったんじゃ」
毒は、後に打たれるものほど濃度が高くなっている。いくら彼の体格といえど、高濃度の毒を二本連続で受ければタダじゃ済まないはずだ。
「……パソコンを、ガレキの部屋で見つけた。後から来たサラとケイジから、Aにパソコンのありかとパスワードを教えられたと聞いた。カイとお前さんは親しい間柄やった……」
「二人からパソコンを責任持って預かるといったのはワシじゃ。それなのに……」
「ワシは、アンタに償いたかった……！！」
「……」
本当に、何を言ってるんだろう……この人は。
償いって、どういうことだ。Qタロウがした事は正しいとまでは言わないが、取り得る手段の一つとして確かに存在していたはずである。
パソコンはQタロウに渡るべくして渡った。それを彼がどのように扱おうが、彼の勝手じゃないか。
「……ばか」
「すまん」
「ほんとに……ばかですね……わけのわからないこと、ばっかり……」
毒が全身を蝕んでいく。命が削られる音が聞こえてくるようだ。涙でぐちゃぐちゃになりながら、私達は遂に地面に投げ出された。サラがやってくれたんだ。
どうか、Qタロウだけでも助けてやってくれ。
消えゆく視界の中で誰かが泣きながら走ってくる。
あぁ、そんなに急いだら危ないのに。忙しないなぁ……。
なんだかとても眠くなってきた。そういえば、ここ最近ずっと寝てなかった……。
少しだけ……今だけでいいから、ちょっと休憩させてもらおう。
続く (更新停止中)
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Rukia (ゆっくりゆる) - 夢主が死んだ!!この人でなし!!!(風評被害) (2021年6月24日 15時) (
レス) id: 2e12baa0e6 (このIDを非表示/違反報告)
紅楓(プロフ) - 面白いです！作者様のペースでいいので、更新頑張ってくださいね！ (2020年5月13日 13時) (レス) id: 082dab1426 (このIDを非表示/違反報告)
イヴ「和」○かき氷(プロフ) - ほんっとに面白いです！！シン君推しの私にはもうヤバいです！！！(語彙力崩壊並に)続きも待ってます！更新頑張ってください！応援してます！ (2019年6月19日 1時) (レス) id: 261bc1b2af (このIDを非表示/違反報告)
ﾄﾞﾛｰﾝｺﾏﾐﾚ(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！応援してます！ (2019年6月13日 18時) (レス) id: 2653006338 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - ほんとに好きです。笑キミガシネあまり小説ないんで嬉しいです！頑張ってください!!! (2019年6月13日 0時) (レス) id: e4e581fc0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツキミ | 作成日時：2019年6月10日 15時
