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A｢やっぱり、予想通りだ｣
大きな目を見開き、空を見上げるA
今日は星がよく見えるはずという予想は見事に的中
想像以上に今日は星がよく見える日だった
過去へ飛んで色々とあった1日だったが
それら全てをチャラにできるくらい
最高の景色が広がっている
A｢ねぇ見て良太郎！こんなに星がよく見えるのいつぶりだろう｣
星がよく見えるからか、いつもよりテンションが高く
子供のように喜ぶAの姿を
少し後ろから見守る良太郎
時間の経過とともに変わるものは少なからずあるものの
どれだけ時間が経ったとしても変わらないものもある
現に目の前のAがそうだ
変わるものの中で変わらないものがある
今のAも少し前の時間のAも
同じように星が好きで、星がよく見えると子供のように笑う
良太郎｢なんか……A子供みたいだね｣
A｢…………はぁ！？！？｣
良太郎｢そんなに星好きだったっけ？って思って…｣
A｢私のどこが子供なのよ！！｣
良太郎｢いた、痛い痛い｣
A｢好きだよずっとずーっと前から！！｣
はしゃぐAを見て思ったことが
ついポロッと口から出てしまった良太郎
それをAが聞き逃すはずがなく
子供扱いされることを嫌うAは即大反論
良太郎の肩を掴み、ぶんぶんと揺さぶり続けた
A｢…………………好き、なんだから｣
至近距離で大反論し
そんなに星が好きだったっけ？という小さな疑問にも
大声で好きだと連呼して答えてしまったAは
急に冷静になったのか段々と声が小さくなり
肩を揺さぶっていた力も弱まった
きっと"好き"連呼がAを冷静な気持ちに戻したのだろう
良太郎を前に好きを連呼するなんてとんでもないことだ
話のきっかけが星とはいえ、良太郎相手にその言葉は
A的にはあまりよくはなかった
A｢桜井さんが…教えてくれたから｣
まるでさっきまでのことがなかったかのように
しれっと良太郎から離れて
ふらふらっと誤魔化すように空を見上げる
とは言ってもAは誤魔化すのが壊滅的に下手で
その動きは誰がどう見てもぎこちなかった
好き、という言葉を意識しすぎだ
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作者名：ぽちゃた | 作成日時：2022年6月26日 11時
