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モモタロスやリュウタロスたちと
何か話しながら困ったように笑っている良太郎と
服の袖をぎゅっと握り締め
頬を赤く染めてモジモジしているAを交互に見つめる
もう答えは聞いていて、少しは関係が……
そう思っていたのに実際現実は程遠く─
ハナ｢そっかぁ……まだだったんだね｣
A｢うん｣
ハナ｢てっきり聞いてたのかと思った｣
A｢多分だけど｣
ハナ｢え？｣
A｢良太郎は……言おうとしてた、と思うの｣
一体良太郎は何をしてるんだと半分呆れモードのハナ
もしかしたら迷っているのか？と嫌な予想をしてしまったが
良太郎がどれだけAのことを思っているかは
A以上に良太郎の周りにいたハナたちが知っている
あの良太郎のとこだからAの言葉を無かったことにすることはほぼないと断言出来る
ただどうして答えを言うのにこんなに時間がかかっているんだろうという疑問はある
ハナ｢そうなの？｣
A｢うん、2人で食事した時にちょっとだけ｣
ハナ｢どんな感じだったの？｣
A｢それが……あんまりよく分からなくて｣
ハナ｢あぁ、なるほど……まぁ良太郎だし多少はね｣
A｢うん、私もそう思うようにしてたんだけど｣
ヒソヒソこそこそ良太郎のことを見ながら
緊急恋愛トークを始めるハナとA
早くくっつけたくて仕方ないハナは
何故かテーブルの下で拳を握りしめわなわなと震わせていた
恐らくハナの性格上、焦れったくて仕方ないのだろう
ハナ｢も〜！！良太郎ったらモモたちと話してなんかいないで答えを言えばいいのに！｣
Aとしてはイエスかノーか分からず不安な気持ちだが
ハナからすればAに気持ちを打ち明けられた時点で
良太郎の答えは決まっているとわかっていた
Aのことを誰よりも気にかけ守ろうとしたり
Aの幸せを1番に考えていたのはいつだって良太郎だった
Aにとって何が一番幸せか
良太郎は特にそれで深く悩んでいたように見えたが
Aにとっての幸せは…………
ハナ｢(良太郎はAちゃんが幸せになるにはどうすればいいかすごく悩んでたみたいだけど)｣
ハナ｢(そんなの……答えは簡単だよ)｣
近いからこそ気づかない
1番大切なもの
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作者名：ぽちゃた | 作成日時：2022年6月26日 11時
