無個性でもヒーローになれる！２！ (ページ41)

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周りの視線が痛い。原因の磯貝は雑貨に夢中で気づいてすらいない。助けて前原…。
あ、ダメだ。前原も顔だけはいいから視線が増えるだけだ。渚がいい。

磯「Aはどれがいいと思う？」

『え？あー…お兄ちゃんからもらうってなるとアクセはまずないよな』

磯「俺も妹にアクセサリーあげようとは思わないよ」

『正常だ。妹ちゃん髪長かった？結べるくらい長いならシュシュとか良いと思うけど』

磯「シュシュ？あ、これか…へぇいろんなデザインあるんだな」

『シュシュなら手首につけてるだけでも可愛いし、髪も結べる。それとこうやって…手帳とかにつけても可愛い‼髪切って短くなっても使い道はたくさんあるから邪魔にはならないと思うよ』

磯「手帳のバンドにもできるのか…いいな‼Aはどのデザインが好き？」

『デザインくらい自分で考えてあげなよ』

磯「参考にするだけ」

『参考ねぇ…私はこの紫色のシュシュかな。紫もそこまで濃くないしぱっと見無地だけどよく見るとほら、三日月‼』

磯「ホントだ…うん。これ参考にしてちょっと選んでみる‼」

そういって真剣にシュシュを選ぶイケメン。これが岡島だったら周りの人の目は別物だっただろう。
顔って大事だよね。

磯貝を待っている間にせっかくだから私も妹ちゃんにプレゼントを選ぶ。
あの調子だと磯貝はシュシュだろうし私は別の物で探そうか

磯貝に一言入れ店の奥に入る。この店は当たりみたいで私好みのデザインが多い。
自分用も何か買おうかと思ったが林間合宿の用意を買う前の出費はできるだけ避けたい。

店内をぐるりと回るとシンプルなデザインが可愛らしい写真立てを見つけた。右下に四つ葉のクローバーのイラストに小さなピンクのラインストーンが１つ。これにしよう。

レジで会計を済ませラッピングしてもらう。店を出ると磯貝が待っていた。

『ごめん‼買い終わってたなら呼んでくれればよかったのに』

磯「なんか一生懸命選んでたから邪魔しちゃ悪いかなって。何か買ったの？」

『コレ。妹ちゃんに誕プレ』

磯「え⁉ありがとう‼絶対に喜ぶ‼」

『それならいいけど』

妹より兄である磯貝の方が喜んでいるように見える。

磯「あとコレ。お礼‼」

『え？これ』

磯貝から手渡されたのはさっきのシュシュ。

『いいの？』

磯「お前に買ったんだからいいに決まってるじゃん」

『ありがとう‼』

早速付けてみると磯貝は似合ってると爽やかスマイルで言ってくれた。
イケメンだ…。