無個性でもヒーローになれる！２！ (ページ25)

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体験4日目。私は保須総合病院に来ていた。
向かうはクラスメイト達の病室。

『出久、焦凍、飯田君。入るよ』

緑「Aちゃん‼」

『うわぁ…皆包帯まみれじゃん…大丈夫？』

轟「A。俺、ハンドクラッシャーだった」

緑飯「ブフッ‼」

『ハンドクラッシャー？何それ？』

轟「俺が関わると手がダメになるみたいだ」

『どうしてそうなった』

飯「実は、俺の左手が腕神経叢という箇所をやられたらしく多少のしびれや指が少し動かしずらくなってな…」

緑「僕もこの間の体育祭で右手をボロボロにしちゃったから」

『それと焦凍がハンドクラッシャーとなんの関係が…』

轟「両方、俺が関わってた時になっちまったから…」

『なるほど…それは違うから安心していいよ。焦凍がハンドクラッシャーなら今頃瀬呂君も勝己君も私も手がボロボロだよ』

轟「勝己君って誰だ？」

『爆豪君だよ』

勝己君、名前で呼んでる人いないから認識されなかったよ。
でも出久はいつのまにかっちゃんと…などとブツブツ言ってるし。飯田君は爆豪君にも親しい友ができた様だな！といって笑ってる。勝己君の印象…。

轟「確かにお前ともあいつらとも試合はしたな…なら違うのか？」

『そうそう』

とにかく焦凍が気にしなくなったからそれでいいか。

『それにしても皆すごいね。ヒーロー殺しと対峙するなんて。さっきの話聞いちゃった』

轟「お前、そうゆうの多くないか？二回目だぞ」

『残念。三回目だよ』

飯「増えてるじゃないか‼」

『不可抗力だよ。最初の二回は』

緑「最後の一回は⁉」

『故意的に…。だってニュースに少し違和感があったし…エンデヴァーが捕らえたのはまぁいいけどそこに出久の名前があったじゃん。あれがおかしいと思ってさ…保須に行った飯田君やエンデヴァーの所で体験してた焦凍なら百歩譲ってまぁわかるけど、出久は全然別の場所に行ってたのに保須にいた。しかも昨日、出久からのLINEも住所だけの意味不明なもの。出久の性格からして自分から首突っ込んでそうだし…だから気になって来てみたら面白い話をしてたから』

ほぼ原因である出久は苦笑いし、飯田君はこめかみを押さえてため息をついている。
焦凍は真顔。

面白いなこの図。

『大丈夫。他言はしないから、皆の栄光を私だけ知ってるなんてちょっと特別感あっていいよね。他の皆に知られなくても私は知ってる。本当に皆すごいよ‼』

そう言うと３人は少し照れた様に、でも罰が悪そうに笑った。