無個性でもヒーローになれる！２！ (ページ3)

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次の切島君対鉄哲君の試合は両者ダウンの引き分け。
回復の後腕相撲で決着をつけるらしい。

次、お茶子ちゃん対爆豪君。
正直、爆豪君の圧勝しか考えれなかった…

それなのに

『すごい…お茶子ちゃんだからできる事だな』

爆豪君の頭上には爆豪君によって破壊された瓦礫の数々。
お茶子ちゃんが体制を低く取り爆豪君の打点を下に集中させていたからか、彼は瓦礫に気がついていない。

そんな中会場は爆豪君へのブーイングがはしる。
本人達は相手に集中していて気がついていないからいいけれど、何も気がついていない連中がただブーイングしている事に小さな怒りを覚えた。

相《今遊んでるっつったのプロか？》

会場に相澤先生の声が静かに流れる。
包帯でくぐもった声だけどはっきりとした声に会場は静かになった。

相《本気で勝とうとしてるからこそ手加減も油断も出来ねぇんだろうが》

この先生は本当に、個人を見てくれてる人だな。
中学の事でいまだに少し先生に偏見がある私。それは相澤先生も例外ではなかった。

しかも相澤先生は合理的主義者。浅野理事長と同じだ。

でも、入学式の日の個性把握テストの時。私は無個性という理由で除籍されてもおかしくなかったんだ。それでも先生は“個性”ではなくて私個人を見て“見込みあり”と判断してくれた。

殺せんせーみたい…顔や性格はおいておいて

1人思考に浸っているとお茶子ちゃんが動き出した。

捨て身の作も爆豪君は一撃で防いでしまう。

きっとあの量の瓦礫を浮かし続けて、爆豪君に休まず突進していったお茶子ちゃんはもう体力的にも限界だろう…。

案の定、すぐに倒れてしまったお茶子ちゃん。

すごくボロボロで地面に倒れこんでるいるの私には今日みた誰よりもカッコよく見えた。