無個性でもヒーローになれる！２！ (ページ14)

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ここは夢だ。
そう直感した。夢でない限りこんなにも真っ白な空間に来ることはまずないだろうし、何より私が椚ヶ丘の制服を着ているわけがない。そんな趣味持ってないもん。

『夢ならもっと楽しそうな空間にしてくれてもいいのに』

【ではこちらはどうでしょう？】

『っ⁉』

どこからか“殺せんせー”の声が聞こえたと思ったら真っ白な空間がＥ組の教室に変わった。
そして目の前に現れたのが

『殺せんせー…』

殺「はい」

『なんで？…え、ん？』

夢とわかっていても突然すぎて頭が追いつかない。
それに殺せんせーが夢に出てくるのなんて初めてだ。

殺「この間は大事な教え子の晴れ舞台でしたらねぇ…素晴らしい成績を残していたので先生褒めたくて、ちょっと夢枕にたってみました」

『夢枕…なんでもありだね。あいかわらず』

それが私の都合のいい夢でも事実でも嬉しいや。

殺「Aさん。個性のハンデをもろともせず、よく頑張りました。オールマイトに言われていた通り、君はあの日大勢の人に、個性がなくても強くなれると証明したんです。胸を張りましょう。ですが、それと同時に君は全国に無個性と知られてしまった。無個性の雄英生徒。しかもヒーロー科。敵(ヴィラン)に狙われやすくなってしまいました。十分に気をつけてください」

『敵に…』

確かに変に目立ったからな…無個性ってわかってるから個性を警戒しなくていいし
雄英のヒーロー科の生徒を殺ったってだけでブランドものだ…体育祭も３位だったし…

殺「怖がらせる事を言ってしまいましたがそんなに硬くならなくても大丈夫。君には渚君達元クラスメイトや、今のクラスメイトの仲間達。烏間先生達や雄英の教員の大人達。沢山頼れる人がいます。もちろん先生もその1人です。困ったら助けを求めましょう。それは決して弱い事でも恥ずべき事でもありません。人を頼れるのは強い証です。なぜなら頼れる相手がいるという事は人生においてもっとも輝かしい財産を手に入れている証拠なのですから」

『殺せんせーを頼ってもいいんですか？』

殺「もちろんです‼しかし、死んでしまっているのでできることは限られますが先生は死んでいてもあなた達の先生です。どんどん頼ってください」

『…ありがとう。殺せんせー。あぐり先生と見ててね‼絶対にヒーローになってみせるから』

殺「楽しみですねぇヌルフフフ」

そしたら世間に殺せんせーがどんな人だったかちゃんと分かってもらえる様に頑張るから。