嫌いな貴方を愛してる【時透無一郎】

二十四話 ページ47

『…ふざけんなよクズが』


こんなにイライラすると逆にすっきりするんだ。知らなかった。


無「…！？あ、えっとごめん…」


『謝ればいいって思ってんじゃねぇよ。謝って許せることじゃない。許されていいもんじゃないだろ』


無「そんな事分かってるよ…！」


『じゃあ帰れよ。勉強の妨げになる』


無「ｯ…そんな言い方はないだろ！君だけが苦しい思いをしたわけじゃないんだよ…！？」


『逆ギレ乙〜』


無「僕だって伝えられなくて苦しかった！それは僕が悪い！！0:100で僕が悪いって分かってるけどさ！！

よく…そういわれてきたから…「苦しませるんなら最初から付き合うな」「大切に出来ないならそれって愛じゃないじゃん」って…

そういった野次に耐えてきてた。僕も変わりたかった。

だからずっと「こうなろう」「こういおう」「謝ろう」「気持ちを伝えよう」って決めてたんだ

だけど僕には勇気が無くって…！！何にも変われない事が悔しかった…！」ﾎﾟﾀﾎﾟﾀ




…嫌われなきゃ。


私が無一郎に惚れなおす前に





【変わってないなら変わろうとしてないのと同じじゃん】


『…変わろうとしてくれてる事は嬉しいよ。』


！？


口が勝手に…！


無「…うん。決めた。A。決めたよ」


『ん？どうした？』



無「もう…諦めないことを諦めるね」ﾆｺ


『え？』




無「うん。うん…！いやごめん。Aには幸せになってほしいから。もう縛り付けたくないから。


君の事を諦めるね」


嫌われた。



いや、これは嫌われたというより。もうよくなった感じか


無「うんうん。これで良いんだよ。これで良い、これで良いって…これが、良いんだよね…？」


『はっ、その程度の愛だったんだ。それで「君の隣にいたい」？笑わせるなよ。
そんなんじゃまた女に振られるからね。早く出てって』



無「これから！！」


『！？うるさい！』



無「他の女と付き合うつもりなんがな゛いから！！



ｽﾞｯ

ずっと！！！Aの事を好きでいてもいいですか！！？」




『…ッ！！』



そんなこと言うなよ




折角、せっかくさぁ


諦める決心がついたのに


こんなに言われて好きにならない奴なんかいない









『…好かれて嫌なやつとかいないから』



無「…ありがと…お邪魔しました。

…じゃあ、またね…って明日からは一緒に行けないよね…」ﾆｺ


『うん』



ﾀﾀ









『クソｯ…！』

私は嫌な女だなぁ。





〜続く〜

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