嫌いな貴方を愛してる【時透無一郎】

二十二話 ページ25

無「一途なくせに愛情表現が下っ手クソなんだ…」









『ん？好きな人がすぐ変わるの真逆じゃん！…まてよ？……あぁ〜そういうことね〜』



無有「「？」」




『愛情表現が苦手だから沙夜ちゃんに告白できなかったんだ…！』



有「ちげぇ、無一郎はな、









お前が好きなんだよ」



『！？』



無「はっ！？兄さん！？」


有「無一郎は愛情表現が下手クソだから、好きな人の前で他の女の名前を出すんだ」



『…ん？じゃあ何で無一郎は小五の時「好きな人が変わりやすい」って言ったの！？』




有「前の小学校でな、一途だって事を知ったとたん、偏見ばかり信じて…ストーカーとかな、それで気持ち悪がる奴が何人かいたんだよ。
だからそれが嫌で、無一郎は真逆の事を言ったんだ。「俺は一途なんかじゃない」って、自分を隠すために。」


『え、だれ気持ち悪がった奴、皆殺しにしてやるわ！！』


無「え？怖いよ！？」


『だってさ！一途なのってとっても素晴らしい事じゃん！？一人の人に沢山愛を捧げる事の何が悪いんだ！！！』


無「A…！」


ぽろぽろぱんぽーん




『あっ！もう五時！？じゃあまたね！』


有「またな〜」


無「ばいばい…」









〜帰路〜









『両想いだった…ってこと？』




無一郎なんかもう大っ嫌いだ。




って思ってたはずなんだけど…な



どうして無一郎の事ばっかり頭に浮かぶ。









大っ嫌い。好きなもんか。



嫌い。









・









『嫌いだよ…』









〜作者から〜


あおいです。


ここまで読んでくださりありがとうございます。


無一郎君の悩みが明かされたところですが、


これまでの話の中で


「じゃあなんでこんな事したんだろう」「なんでこんな事言ったんだろう」


と思うところが多々あると思います。


今おりかえし地点です。


これまでのAsideから見ていた景色とは違う景色を、



お楽しみください。


【注】無一郎キャラ崩壊多々あり

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