無気力組なんでしょ？【無気力組】

episode.23「警戒」 ページ24

・



「……んっ…」




目が覚めると、目の前には英の顔。






「ぅわっ！」


「おはよ。」






平然とした表情で英は言う。






「な、なんでっ…」


「いいところでAが寝ちゃうから。」






何故か怒っている。

これは私が悪いのだろうか…。






「……今何時！？」






急にそれが気になった。






「八時。まだ母さんは帰ってきてない。」


「そっか。じゃあご飯食べてこよっと。」






私は英を警戒しながら


部屋を後にした。




・




「はあぁ…。」






と、大きなため息をつく。


この家、すっごく疲れる。


カチャンッと静かな空間に響き渡る。
美味しそうなお肉を一口分切り、口に運ぶ。



その時、手首をつかまれて、横に移動する。
パクッと口に運ばれた。






「あっ」


「美味し。」






と言うのは、先程まで気絶していたであろう、ケージだった。


くりっとしていた髪に、更に寝癖っぽいものが付いている。






「…研磨は。」






そう問うと、ケージは あぁ、と呟いた。






「まだのびてるかも。」


「そうなんだ。」






そう相槌を打って食事に視線を戻すが、


どこからか視線を感じる。



ケージが私を一枚の絵を見るかのように、


私を見つめてきた。






「な、なに。」






ケージは目を細めて






「オイシソウ。」






と、呟いた。

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