88. ページ41
.
奏音さんの合図で目を開ける。切り株の上に置いてあったアザラシさんは楽しそうにきゅいきゅいと鳴きながら体を揺らしている。
「うんうん、なるほどな。」
そんなアザラシさんの鳴き声は奏音さんだけに通じるらしい。全員がぽかんとする中、納得したように会話をしている。
「あー、タピオカ最近流行ってるもんな。」
「何の話してるんですか。」
さっとセンラさんがツッコんでくれた。もしかしてセンラさんのツッコミスキルってここで磨かれたのでは…。
「最近タピオカっていうのが人間の間で流行ってるからこの間アザラシさんも飲んでみたらタピオカ喉に詰まらせたんやて。」
「そんなこと聞いてないんですよ！
能力チェックの結果はどうだったんですか？」
「まあまあそう慌てんなって。
お前らは昔とそう変わってないって。増えてもなければ減ってもない。能力使う量をセーブさせてたから当然なんやけど。で、Aちゃんなんやけど…。」
少し言葉を濁した奏音さんに結果がいいものではなかったことを悟る。何を言われてもいいようにだけ覚悟をした。
「能力がほぼ体になくて、完全に体が人間なんやって。人と人の間に生まれた子は能力は使えん。先祖に能力使いがいればそれでも体内に力を持ってるもんやけど、それもなさそうやと。ただ能力やなくて強い祈りの力は感じられるって言うから、昔のアリスの祈りの方法を習得してるすたちのサポートが出来るのが理想。」
なるほど、私には宙を浮いたりする力は使えないということか。それならまた私に出来ることをしていこう。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 346人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
陽菜(プロフ) - 死蝶さん» コメントありがとうございます。番外編も…！番外編は本編では描けなかったちょっとした小ネタ集ですが楽しんでいただけると幸いです。 (2020年5月18日 20時) (
レス) id: a3a4b2e9d4 (このIDを非表示/違反報告)
死蝶(プロフ) - 初コメ失礼しますっ！すんごい好きです！番外編も読ませて頂いてます！これからも更新楽しみにさせていただきます^^* (2020年5月17日 17時) (レス) id: 39831eb652 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：陽菜 | 作成日時：2020年5月11日 12時
