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「彼女はお前らが思うより強い。肉体的にも精神的にも。彼女が警察には隠してたけど外に出てきた時に持ってた武器がこの2つ。」
奏音たんが机に並べたのは薄く血のついたナイフと片手銃。
これ、そらるさんの私物やな…。また返しに行かな…。
「接近戦をしたんやろうね。ロビーみたいなとこに麻痺で動けない警官たくさんおったし。ただ彼女自身にはかすり傷がいくつかあるだけ。向こうは銃を使ったりしたりもしとった。この状況で彼女の身体能力くらい測れるやろ？」
拳銃の弾を避けるのは相当な瞬発力がないと難しいとされている。彼女は運動をあまりやったことがないから不安と言っていたが天性の才なのだろう。
「そしてさっきも少し言ったが自分を犠牲にしてもお前らを守ろうとする強い意思。それだけお前らを大事に思ってくれてるんやろうな。お前らはこの子の気持ちに応えて守っていく覚悟はあるんか。ないって言うならこの子はここで預かる。お前らに懸けてるこの子が可哀そうやから。」
奏音たんの目は本気。
俺はみんなを見渡すけど、誰一人違う意思を訴える目はしていなかった。
「…奏音たん。
俺らはこの子を守ってくよ。新入りさんとか初めてで間違えることもあるかもしれんけど、それでももっと彼女に寄り添う努力をしていく。彼女にもっとここを過ごしやすい場所にするために。
それまでまた奏音たんの助力も欲しいと思ってる。俺も今回の件でまだまだ自分は甘いと思った。しばらくここにおいてほしい。」
みんなも「お願いします」と頭を下げてくれた。
奏音たんはしばらく黙っていたけど急に大笑いしだした。
「立派に謝り方もお願いの仕方も覚えてきたな。大人になったんやな。
育ての親として、お前らに夢を託した者として、出来ることはするって昔から私なりの覚悟持ってお前らには接してきた。いつでも困ったら帰って来い。しばらくはここで色々立て直すことからやな。」
家を出る前と同じように全員を撫で、帰ってきたからには手伝えよーと笑う彼にみんなも吹っ切れたようだった。
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陽菜(プロフ) - 死蝶さん» コメントありがとうございます。番外編も…！番外編は本編では描けなかったちょっとした小ネタ集ですが楽しんでいただけると幸いです。 (2020年5月18日 20時) (
レス) id: a3a4b2e9d4 (このIDを非表示/違反報告)
死蝶(プロフ) - 初コメ失礼しますっ！すんごい好きです！番外編も読ませて頂いてます！これからも更新楽しみにさせていただきます^^* (2020年5月17日 17時) (レス) id: 39831eb652 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陽菜 | 作成日時：2020年5月11日 12時
