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信仰04 ページ6

「中原さん!飲みに行きましょう!」


「はぁあ?」



任務が無事成功し、報告書も片付け、Aが作った敵アジトの行路を示した地図も提出。やっと肩の荷が降りたと思った矢先にAが馬鹿な提案を寄越した。



「……面倒くせぇ。
ただ単に飲みたいなら部下何人か誘って連れてってやれよ」


「違います!
折角大きい仕事も終わったんですから、祝勝ですよ祝勝!2人で飲みに行きましょーよ!」


「このぐらいの仕事ならいつも片付けてるじゃねーか。大袈裟なんだよ」



そう言ってAから背を向けると、反論してくるかと思ったのに彼女は急に静かになった。


代わりに痛い視線を感じる……。


軽く振り向いて彼女を見ると少し落ち込んだように俯いていた。


こんなんもんで落ち込むタマじゃないだろうに。



「……なんだよ面倒くせぇな」


「す、すみません……」



でも、と言ってAは顔を上げた。



「任務中に……その、中原さんがあんな事言ってくれるの初めてだったから……」



あんな事、と聞いてすぐに思い当たる。


そしてすぐにカァッと顔が熱くなるのを感じた。


あれか。あれなのか。


無邪気に、けれど熱心に仕事に励むAを見て思わずらしくないことを言ってしまった。



『感謝してる』



クッソ、と項垂れそうになった。


あれは本心だ。むしろ任務で手伝ってもらう時はいつも感謝してる。


ただそれを口に出すのは違うから言わないだけで、本当はいつだってあいつの丁寧な仕事っぷりに助けられている。


気恥ずかしいのもあるが、それを毎回口に出すなんて気持ち悪いことこの上ない。


あの場で言ったのだって特に深い意味はなかった。けれどその何気ない一言が、クソ真面目なコイツにはありがたい一言だったのだろう。


は〜ぁ、と溜息をついてAから背を向けたまま口を開いた。




「……店は俺に決めさせろよ」


「え?」


「いいからさっさと支度しろ!」


「っ、はい!」



ありがとうございます!と言ってAは部屋から出て行った。


なんでそんなに無邪気に喜ぶんだか……俺なんかと2人で飲んでも楽しかねぇだろ。



けれど、それでも何故か笑いが零れてしまう俺も余程重症だと思った。

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FR3kb7ywsKfcSOL(プロフ) - マジでそれな(^^)b (2020年5月29日 23時) (レス) id: e1643b3add (このIDを非表示/違反報告)
真依(プロフ) - それな( ´-ω-)σ (2018年6月2日 8時) (レス) id: 510e192a85 (このIDを非表示/違反報告)
fuwari - 私は治くんが世界一大好きなのですが...その気持ちものすごくわかります(*'‐'*) (2017年3月9日 23時) (レス) id: f502c3a9d5 (このIDを非表示/違反報告)
かなこ - 無気力感さんとは趣味が合いそうです!! (2017年1月22日 16時) (レス) id: 6ab3ea64fe (このIDを非表示/違反報告)
無気力感(プロフ) - 無名の中二病患者さん» 書いててそれ本当思ってました(´^ω^`)wそこはツッコまないで頂けると嬉しいです(o'3')b シ――――!! コメントありがとうございます(*´∀`*)ww (2016年12月23日 21時) (レス) id: a57f2ac744 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:無気力感 | 作者ホームページ:   
作成日時:2016年11月20日 10時

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