信仰41 ページ44
そう言うと太宰さんは色気のある手つきでしゅるりとネクタイを解き、それを私の両手首を結ぶものとして使った。
繋がれた両腕をそのまま太宰さんの首に回され、私と太宰さんの距離がうんと近くなる。
太宰さんが呼吸をする度に少し甘ったるいカクテルの匂いや香の匂いが鼻をくすぐってどうにも脳を刺激した。
先程幹部からかけられた異能力の余韻なのかまだ体には痺れが少し残っているような感覚がある。それとあいまって余計に抵抗する力が抜けてしまう。
「本当は消毒で終わろうと思っていたのだがね」
太宰さんは舌なめずりをして私の顎を持ち上げ、そのまま唇をなぞる。
甘楽的なその感覚に眉を寄せると太宰さんの唇が眉間に落ちてきた。
「……君が泣いて縋るまでやめない」
ゾクリと走る寒気を感じながら、太宰さんの唇が落とされていく肌の感覚を鈍らせようと目を瞑った。
*******
彼女は、良くて『可愛らしい』の範疇で留まるような子だった
私自身、彼女が明るく笑うところを可愛いと感じることはあったし他の部下よりも余計に可愛がるような節はあった。
情を入れてしまっていた、というのが正しいのだろうか。
佐倉Aという人物は本当に愛らしい子なのだ。
不思議なほど純粋で、それでいて誰からも可愛がられるような得な体質を持ったただの少女だった。
なのに
(聞いていない)
色を与えれば女らしい反応をするし、可愛らしい声で鳴く。
化粧で化かせば艶めかしく変化し、男を魅了するようにいつもの愛らしい笑顔を振りまく。
その純真さ故に初対面の者までひきつけ、結果あんな汚らしい男に触れられた。穢され、弄ばれた。
私は本当はこうなることが分かっていたのかもしれない。だから、彼女がまだ私の部下だった時頑なに彼女を接待役に回らせなかったのかもしれない。
(私だったら絶対に接待役などにさせない)
こんな姿絶対に誰にも見せはしない。絶対に誰にも触れさせず、誰にも穢されることのないように私が閉じ込めてそのままドロドロに愛してしまう
あんな奴の手で彼女が穢された
あんな奴に、あんな汚らわしい奴に。
(……上書き、しなきゃ)
あの男が触れた場所全てに私を植え付けなければ気が済まない。
全身に私の感覚を残して、彼女が泣いて反省するまで絶対に許さない
「拒めば、あの男の首が落ちるだろうね」
何気なく呟いた言葉で彼女の動きは静止した
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FR3kb7ywsKfcSOL(プロフ) - マジでそれな(^^)b (2020年5月29日 23時) (
レス) id: e1643b3add (このIDを非表示/違反報告)
真依(プロフ) - それな( ´-ω-)σ (2018年6月2日 8時) (レス) id: 510e192a85 (このIDを非表示/違反報告)
fuwari - 私は治くんが世界一大好きなのですが...その気持ちものすごくわかります（*'‐'*) (2017年3月9日 23時) (レス) id: f502c3a9d5 (このIDを非表示/違反報告)
かなこ - 無気力感さんとは趣味が合いそうです！！ (2017年1月22日 16時) (レス) id: 6ab3ea64fe (このIDを非表示/違反報告)
無気力感(プロフ) - 無名の中二病患者さん» 書いててそれ本当思ってました(´^ω^｀)wそこはツッコまないで頂けると嬉しいです(ｏ'3')b ｼ――――!! コメントありがとうございます(*´∀｀*)ww (2016年12月23日 21時) (レス) id: a57f2ac744 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無気力感
| 作者ホームページ：
作成日時：2016年11月20日 10時
