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信仰30 ページ33

「あー……しゃらくせぇ」



首元のネクタイを緩めつつ顔を歪めた。


堅苦しいスーツだ。鬱陶しい。


一般の社会人はいつもこんなものを来ているのかと思うと絶対自分には無理だと尊敬した。何より自分にはどう考えても似合わない。


似合わないと言えば……



(アイツはもう出来たのか?)



ドレスなんて到底似合わないだろうなAは。


普段は白ワイシャツに動きやすい黒のパンツだが仕事のない日はジャージや部屋着で過ごしているような奴だ。どれだけ馬子にも衣装な仕上がりになってるかがある意味気になる。



「中原くん」



名前を呼ばれて反射的にそちらを向くと首領がエリス嬢と共に立っておられたので軽く会釈する。


パーティ会場に餓鬼を連れて来るのもどうなんだろうかと思ったがAも餓鬼みたいなモンだ。特に言うことは無い。



「……そろそろ出席ですか」


「そうだね。会場にも人が集まって来たよ」


「……Aは今は?」



すると首領はこらえきれなくなったように笑いを漏らした。


何に堪えきれなくなったのかは分からないが思わず怪訝な顔をしてしまいそうになる。



「いや……。まさかあそこまであの子が化けるとは思っていなかったよ」


「は?」


「佐倉くんさ。まだ見ていないかい?」


「サクラってちゃんと女だったのね」



エリス嬢がさらりと暴言を吐く。


どうやら2人はもうドレス姿のAを見たらしい。


そしてどうやらAは化けたらしい。



「早く見に行ってみるといいよ。
1度会場に彼女を放り込んだらもう当分話せないだろうからね」



にこりと首領は笑って行ってしまうが正直俺は全く状況が読めない。


Aが化けた?



『サクラってちゃんと女だったのね』



……"女"?



*******



Aが支度を終えたであろう部屋、メイク室の前に立つ。


その部屋の前に来ると何やら中から会話が聞こえてきた。



「私ほんとに変じゃないですか……?」


「アンタプロなめてんの!?変に仕上げる訳ないだろっ」


「ひぃすみませぇん……」



情けねぇ声だなと思いつつ扉越しに「A?」と呼び掛けてみた。



「ほら、男が来たよ。感想でも貰ってきな」


「ええええ無理ですって……」


「行ってこい!」



少し叩くような音がして、扉の向こうでAの「うぅ……」という半泣き声が聞こえる。


そして、扉が開いた_______

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FR3kb7ywsKfcSOL(プロフ) - マジでそれな(^^)b (2020年5月29日 23時) (レス) id: e1643b3add (このIDを非表示/違反報告)
真依(プロフ) - それな( ´-ω-)σ (2018年6月2日 8時) (レス) id: 510e192a85 (このIDを非表示/違反報告)
fuwari - 私は治くんが世界一大好きなのですが...その気持ちものすごくわかります(*'‐'*) (2017年3月9日 23時) (レス) id: f502c3a9d5 (このIDを非表示/違反報告)
かなこ - 無気力感さんとは趣味が合いそうです!! (2017年1月22日 16時) (レス) id: 6ab3ea64fe (このIDを非表示/違反報告)
無気力感(プロフ) - 無名の中二病患者さん» 書いててそれ本当思ってました(´^ω^`)wそこはツッコまないで頂けると嬉しいです(o'3')b シ――――!! コメントありがとうございます(*´∀`*)ww (2016年12月23日 21時) (レス) id: a57f2ac744 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:無気力感 | 作者ホームページ:   
作成日時:2016年11月20日 10時

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