信仰18 ページ21
※この先、太宰の過去についてネタバレを含みますのでアニメ、小説未閲覧の方はご注意下さい※
「どういう、ことですか」
恐る恐る尋ねた。
耳を塞いでしまいたくなるような、今から聞く内容に対しての恐怖がどっと押し寄せてきた。
「……坂口安吾」
中原さんの出した名前にどきっとする。
……坂口さん。バーにも通っていないし、最近はどうしているのかも知らない。
坂口さんが、どうかしたのだろうか。
「坂口安吾は、内務省異能特務課の人間だった」
「……っえ?」
物凄く間抜けな声が出た。
異能、特務課?
……坂口さんが?
嘘、だって、坂口さんはポートマフィアの情報員で凄腕のスパイだって
太宰さんが、言ってた
太宰さんがそんなの見抜けないはず……
「坂口安吾はミミックっつー異能組織にポートマフィアのスパイとして潜り込んだ。が、色々あって実はミミックとポートマフィアと異能特務課の三重スパイだったことが判明した。本職は当然異能特務課。ポートマフィアの監視とミミックへの干渉の為にこっちに潜り込んだって訳だ」
声が出なかった。
カタカタと珈琲が滑稽に揺れる。
「そのミミックにウチが手を焼いて、昨日構成員の織田作之助がミミックの首領と対闘、……相討ちで織田作之助は死亡した」
かたかた、かたかた
珈琲はただただ揺れて音を出すのに、私の口からは何も声が出ない。言葉が、出ない。
織田作さんが、織田作さんが
昨日、しんだ、なんて。
そんなの、そんなの嘘だ
織田作さんは太宰さんも認めるような凄腕の人で、それに、それに前だって
つい最近一緒にお酒を飲んでた
ちょっと前まですぐそこにいたのに
死ぬ、はず
「そして、_______」
何も、聞きたくない
お願いだからもう何も聞かせないで
嫌だ
「太宰は、ポートマフィアを裏切った」
ガシャン、と音がして
床に珈琲の染みが広がっていく。
脳は急に襲ってきた3つの衝撃を受け止め切れずに揺れていた
「うそ、……うそ」
自分が何を言っているかは脳への衝撃のせいでもう分からなかった
「だって、太宰さん言ったもん。
私を置いて行かないって、何処にも行かないって!」
「A、」
「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!」
私はただ発狂して、中原さんに向かって理不尽にただ叫んだ
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FR3kb7ywsKfcSOL(プロフ) - マジでそれな(^^)b (2020年5月29日 23時) (レス) id: e1643b3add (このIDを非表示/違反報告)
真依(プロフ) - それな( ´-ω-)σ (2018年6月2日 8時) (レス) id: 510e192a85 (このIDを非表示/違反報告)
fuwari - 私は治くんが世界一大好きなのですが...その気持ちものすごくわかります(*'‐'*) (2017年3月9日 23時) (レス) id: f502c3a9d5 (このIDを非表示/違反報告)
かなこ - 無気力感さんとは趣味が合いそうです!! (2017年1月22日 16時) (レス) id: 6ab3ea64fe (このIDを非表示/違反報告)
無気力感(プロフ) - 無名の中二病患者さん» 書いててそれ本当思ってました(´^ω^`)wそこはツッコまないで頂けると嬉しいです(o'3')b シ――――!! コメントありがとうございます(*´∀`*)ww (2016年12月23日 21時) (レス) id: a57f2ac744 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無気力感 | 作者ホームページ:
作成日時:2016年11月20日 10時