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信仰12 ページ15

太宰さんは、いつも何かを待っている___


と、思う。





僕が入社してきた当時から、彼は窓から探偵社の門辺りを見る癖があった。


それはなんとなく視線をそこに置いたとかそういう感じではなく、明らかに何かを待つような目だった。


何かを待ち詫び、それに疲れてもなお待つことをやめないような……それはどこか意地すらも含んでいるような状態。


日に2、3回ほどそういうことがあって、何を待っているんだろうなと初めはぼんやり思ったものだ。


けれどある時。



太宰さんがまた窓から門を見ていた時だった。



急に彼は席を立ち、静かにオフィスから出て行ってしまう。


変に思い、僕も窓から少し門のところを覗いてみた。



(……あ)



小柄な女性が、門に隠れてチラチラと探偵社の様子を覗いていた。


当然上からだと丸見えなのだが彼女はそれに気付いていないようで怪しさを醸し出しつつ探偵社の様子を伺っていた。



……あの人が、太宰さんが待っていた『何か』だったんだろうか。


案の定太宰さんはその人の元へ寄り、遠目からではよく分からなかったが彼女は何やら騒いでいるように見えた。2人は少し会話を交わした後何故か写真を撮り、そこからまた会話を続ける。



「国木田さん」


「なんだ」


「あの人って、太宰さんの恋人か何かですか?」



国木田さんは眼鏡を掛け直して門のところを見ていた。遠いから当然見えづらいのだろう、眉間に皺が寄っている。



「……ああ、あいつか」


「知ってるんですか?」


「ポートマフィアの構成員だ」


「えぇっ」




ぽ、ポートマフィア……?


あの温厚そうに見える人が!?


っていうかなんで太宰さんはそんな人と親しげにしてるんだろ……




「あまり彼女について深く考えない方がいいぞ。彼女は異能力も持たないし、探偵社に危害を加える気も一切ない」


「本当ですか……?」


「そんな気があるやつと太宰が深く関わる訳がないだろう。何より彼女は……」



国木田さんは少し考えた後、言葉を選んでこう言った。




「太宰を信仰しているからな」

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FR3kb7ywsKfcSOL(プロフ) - マジでそれな(^^)b (2020年5月29日 23時) (レス) id: e1643b3add (このIDを非表示/違反報告)
真依(プロフ) - それな( ´-ω-)σ (2018年6月2日 8時) (レス) id: 510e192a85 (このIDを非表示/違反報告)
fuwari - 私は治くんが世界一大好きなのですが...その気持ちものすごくわかります(*'‐'*) (2017年3月9日 23時) (レス) id: f502c3a9d5 (このIDを非表示/違反報告)
かなこ - 無気力感さんとは趣味が合いそうです!! (2017年1月22日 16時) (レス) id: 6ab3ea64fe (このIDを非表示/違反報告)
無気力感(プロフ) - 無名の中二病患者さん» 書いててそれ本当思ってました(´^ω^`)wそこはツッコまないで頂けると嬉しいです(o'3')b シ――――!! コメントありがとうございます(*´∀`*)ww (2016年12月23日 21時) (レス) id: a57f2ac744 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:無気力感 | 作者ホームページ:   
作成日時:2016年11月20日 10時

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