一円三十八枚 ページ8
「んじゃ、集会の内容を話して貰おうか」
適当に見つけた廃虚________
そこで一旦隠れ、武器の処理や修復、ほんの少し負ってしまった傷を止血しながら休憩を行っていた。
そんな中、黒尾さんが場を張り詰めらせるような事を言い出した。
今のは誰に問い掛けた言葉だ?
誰に、説明しろと言ったんだ。
別に誰でもいいから説明しろということか。
「………クロくんお察しの通り。
Aちゃんの事とクロくんの処分についてだよ………」
及川さんが、つらつらと語り出した。
そういえば、今月島とAは無事なのだろうか。
俺はそんなことを薄らぼんやりと考えていた。
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「えー………
今日の内容についてお話しますが、その件につきましてはわたくしは存じあげておりませんので。本件よりも先に一旦各々のご報告を」
「そんなんいらねーんだよ!」
痺れを切らしたように木兎が叫び声を上げるが、同じく苛々を募らせて早く本題に入れと言わんばかりだったのは彼だけではなかった。
「こういう面倒臭い形式なんて無視しなよ。
今回は超異例なんでしょ?普段出席しない大手買い取り人がズラズラ並んでんじゃん」
それに乗っかるようにして及川が机に身を乗り出して言う。
全体に言うようにしてはいるが、彼の視線の先には一人の男がいた。
………………ウシワカ。
「例えば、イタリアを総纏めする孤爪くんとか?」
会場の視線は、半ばとばっちりのように孤爪へと向けられた。
否、向けさせたと言うべきか。
それに気付いた孤爪が面倒臭そうに「偶然だって………」と呟く。
「EU加盟国を股にかけて商売する花巻と松川コンビとかねー」
「オイオイお前矛先わざと向けんなよ〜」
「お前の気に入ってるブランドのスーツ回してやんねーぞー」
「それは待ってねマッキーまっつん」
一度脱線した話を戻すように「とにかく」と声を上げたのは赤葦だった。
呆れたようにチラリと及川を見てから、牛島に視線を移す。
「………………貴方なんでしょう?」
刺すように牛島を見る赤葦。
牛島のように権力の強い買い取り人に睨みをきかせられるのは、彼に失うものが無いからだろうか。
それとも。
『あの子がいるから?』
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つぶ@しょくだ(プロフ) - ツンデレメガネとクーデレ癖毛って事は2人ともデレがあるんですね!? (2016年9月20日 15時) (レス) id: 00aed15630 (このIDを非表示/違反報告)
ワサビーム(プロフ) - 無気力感さん» www あ、元ワサビしらたまです (2016年4月10日 0時) (レス) id: 4ee0338bf1 (このIDを非表示/違反報告)
無気力感(プロフ) - shadeさん» わわわ、長文のコメントありがとうございます。ミッションインポッシブルwww確かにwww全員を活かすような作品が作りたかったんですが、力及ばずです(´・ω・`;)ですがそんな風に言って頂けて光栄です。 (2016年4月9日 23時) (レス) id: 4d271d24e6 (このIDを非表示/違反報告)
無気力感(プロフ) - ワサビしらたまさん» …………(゚Д゚)ハッ! (2016年4月9日 23時) (レス) id: 4d271d24e6 (このIDを非表示/違反報告)
shade - 木兎さんが裁判の時の登場シーンでミッションインポッシブルを想像してしまったwww本当にいいキャラです(*´▽`*)ツッキーも!味方って信じてた!!(ノД`)・゜・。裏切り!?ってすごいびっくりしたけど… (2016年4月9日 22時) (レス) id: 83b62e5581 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無気力感 | 作者ホームページ:
作成日時:2015年12月26日 9時