一円四十四枚 ページ14
「あの、月島さん………
どこまで行くんですか」
手が痛い。
ずっとこのまま進むのか。
「出来るだけ遠くに行かなきゃ。
アイツらは何処までも追ってくる牛島の部下だよ。銃で全部撒くのは無理に等しい」
緊迫した表情でそう言う月島さん。
………それにしては月島さん、どこか決まった場所に向かってるような気がする。
「あの、何処に向かってるんです？」
「何処にも。
決まった場所に逃げるとむしろ見つかりやすい」
「嘘。月島さん、何処かに向かってます」
すると月島さんは立ち止まった。
けれど私の手は握ったまま。
こちらを見てメガネの奥の冷たい目で私を見据える。
「………何でそう思うの」
何で。
理由を聞かれてるの？
理由なんて無い。
直感だ。
「………なんとなく、です」
「ふうん。
なら黙って走れ」
「嫌です。
何処に向かってるのか教えて下さい」
いやな予感がする。
しかし手を引っ張られた。
痛い。
「いいから、来なよ」
「嫌！離して！！」
手を振りほどいた。
そして逆を向いて走り出す。
逃げなきゃ。
ここから、早く。
………でも、何処に？
道なんて覚えてない。
何から、逃げるの？
………月島さんを、信じないの？
でも。でも。
その瞬間、ダァンと銃を撃つ音が鼓膜を響かせた。
それと同時に肩に痛みが走り、足元がフラフラとなって。
その隙を逃すかと言うように足元に銃弾がかすめた。
膝をついて、血がとろとろと流れてくる肩を抑える。
月島さんが、撃った………？
違う。
月島さんなら確実に私の肩くらい貫けるはずだ。
肩をかすめただけ………。
カサカサと木の葉が揺らされて。
ザザザッと、私の肩を銃弾でかすめた男の人達が姿を現した。
「………Qの、娘」
そこには、全てを従える男の人。
………そして。
「ここまで御苦労だった。月島」
「ま、最後はちょっと計算狂いましたけど」
「上出来上出来〜」
_________黒幕。
『繋いで』
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つぶ@しょくだ(プロフ) - ツンデレメガネとクーデレ癖毛って事は2人ともデレがあるんですね!? (2016年9月20日 15時) (
レス) id: 00aed15630 (このIDを非表示/違反報告)
ワサビーム(プロフ) - 無気力感さん» www あ、元ワサビしらたまです (2016年4月10日 0時) (レス) id: 4ee0338bf1 (このIDを非表示/違反報告)
無気力感(プロフ) - shadeさん» わわわ、長文のコメントありがとうございます。ミッションインポッシブルwww確かにwww全員を活かすような作品が作りたかったんですが、力及ばずです(´・ω・`;)ですがそんな風に言って頂けて光栄です。 (2016年4月9日 23時) (レス) id: 4d271d24e6 (このIDを非表示/違反報告)
無気力感(プロフ) - ワサビしらたまさん» …………(ﾟДﾟ)ﾊｯ！ (2016年4月9日 23時) (レス) id: 4d271d24e6 (このIDを非表示/違反報告)
shade - 木兎さんが裁判の時の登場シーンでミッションインポッシブルを想像してしまったｗｗｗ本当にいいキャラです(*´▽｀*)ツッキーも！味方って信じてた！！(ノД`)・゜・。裏切り！？ってすごいびっくりしたけど… (2016年4月9日 22時) (レス) id: 83b62e5581 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無気力感
| 作者ホームページ：
作成日時：2015年12月26日 9時
