夏祭り ページ30
「うん、熱は下がったね。」
夕方、目を覚ました三郎の側には四郎がいた。
「どっか辛いとこ、ない？正直に！ね。」
四郎の厳しいことばに、三郎はしゅんと肩をすくめる。
「もう、大丈夫です。
迷惑かけて本当にごめんなさい。」
三郎は肩を落としながらそう答えた。
四郎の目をまっすぐに見つめる三郎の目に熱っぽさはなく、少しだるそうな様子ながらも嘘をついているようには見えなかった。
四郎はそんな三郎の様子に安堵の表情を浮かべると、今度はイタズラな表情になる。
「さぶくん、わかってるよねぇ？」
「う…もう、おれ元気だから、夏祭り…行こう…ね？」
四郎の言葉に三郎はわずかな望みをかけてそう聞く。
「あのねぇ、何言ってるの？
昨日まで熱出してて、元気になったと思ったら言いつけ守らずに熱中症になって。
出かけていいって言うわけないでしょ。」
「…そうですよね、ハイ。」
予想どおりの四郎の答えに、三郎は苦笑いを浮かべ、素直にそう答えた。
「コラ、しろちゃん。あんまさぶちゃんをいじめないの。」
「いちく〜ん。」
救世主、一郎の登場に三郎は泣きそうな声で名前を呼ぶ。
「少しくらいキツく言っておかないと、この人また無茶するでしょ。」
四郎の言葉は三郎への愛情あってこそ。
それはもちろん、一郎も三郎もわかっている。
「お出かけは許可できないけどね、さぶちゃん元気になったなら、こっちおいで。」
一郎はそう言って、三郎をリビングの方へ誘う。
布団から起き上がるのを、慣れた手つきで四郎が助けると、三郎はリビングへ向かう。
「………わぁ！すごい！どしたのこれ！？
すっごーーーーい！！！」
簡単にではあるが、夏祭り風にセッティングされたリビングに、三郎は目を輝かせ大喜びする。
「いつかの夏を思い出して、おうちで夏祭りしようよ。」
「わーーーーー！やったぁぁ！！！」
一郎の言葉に三郎は嬉しそうに笑顔を浮かべてそういうと、近くにいた一郎に抱きついて喜びを表現した。
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koyu(プロフ) - ｢夏祭り｣お疲れ様でした。久しぶりに仲良し兄弟にあえて嬉しかったです。また兄弟に会えるの楽しみにお待ちしています＼(^^)／ (2016年10月6日 23時) (
レス) id: f516abc7b6 (このIDを非表示/違反報告)
7322(プロフ) - koyuさん» コメントありがとうございます！楽しみにしてくださって嬉しいです！更新、頑張りますね！またよろしくお願いします！ (2016年10月3日 21時) (レス) id: 3f70864eb0 (このIDを非表示/違反報告)
koyu(プロフ) - 更新&コメ返ありがとうございます。また楽しみができました。ゆっくりでいいので更新お待ちしています。 (2016年9月28日 23時) (レス) id: f516abc7b6 (このIDを非表示/違反報告)
7322(プロフ) - koyuさん» コメントいただいていたのに、すっかりお返事できていなくてごめんなさい。いつもありがとうございます！またまたひょっこり、更新してしまいました。お付き合いいただけたら嬉しいです！ (2016年9月28日 22時) (レス) id: 3f70864eb0 (このIDを非表示/違反報告)
koyu(プロフ) - 嵐田兄弟は雅紀くんを筆頭に兄弟思いですよね。ほっこりするお話ありがとうございました。また嵐田兄弟に逢えるの楽しみにしています♪ (2016年2月3日 21時) (レス) id: f516abc7b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みぃ | 作成日時：2014年8月8日 19時
