なぞの発熱 ページ15
「完全ふっかーーーつっ！」
翌朝、元気な声で階段をおりてきた三郎の姿に、兄弟たちはみな安堵の表情を浮かべる。
二郎からの連絡に、健二はすぐに動いてくれ、昨日のうちにお祓いをしてもらうことができたのだ。
昨夜には一郎は熱が下がり、三郎も今朝、無事に熱が下がった。
「うわっと！」
階段を飛び降りた勢いでよろけた三郎に、四郎が慌ててかけよる。
「危ないなぁ！元気になったからって、5日間もほとんど食べずに寝てたんだから、フラフラに決まってるでしょ！」
四郎は三郎の頭を軽くたたくと、言葉とは裏腹に優しく腰を支えて、リビングの椅子に座らせてやる。
「だって、体が楽で嬉しいんだもん！
あ、いちくんももう平気？」
「大丈夫だよ。」
「よかった〜。」
一郎と三郎の2人はにこにこと笑いあっていた。
そんな2人の間には、優しくゆっくりした空気が流れていた。
「でもさ夜に散歩なんて、誰と出かけてたの〜？」
朝ごはんを食べながら、四郎がからかったように聞く。
「そりゃ女の子だよ、後輩のかわいい子。」
三郎はニヤリと笑って返す。
「なんだよ、自業自得だね。心配して損した！」
「そんなこと言わないの。昨日さ、小学生の時のこと思い出しててさ。
四郎も五郎もさ、いつまでもいちくんと三郎の熱が下がらなくて、不安で泣いてたんだよ。おぼえてる？」
二郎の言葉に、四郎も五郎も顔を真っ赤にする。
「そんな昔のこと、おぼえてるわけないでしょ！」
「ふふ、かわいかったなぁ。
2人して熱だしてたから、お父さんとお母さん、二人がかりで色んな病院まわっててさ、俺と四郎と五郎とで留守番してたんだけど、2人が泣いて泣いて。」
「もう！昔の話でしょ！おしまい！」
「ははは〜！でも今回もそばにいてくれてありがとね。
手握ってくれるとね、楽になったよ。」
素直にお礼をいう三郎に、四郎は再び顔を真っ赤にする。
そんな四郎を見て、兄弟たちは楽しそうに笑うのだった。
ちょっとだけ背筋がゾクリとする出来事に襲われた嵐田家。
そんな嵐田家は今は笑い声につつまれ、昨日までのことがなかったかのように、穏やかな日常が戻ってきた。
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koyu(プロフ) - ｢夏祭り｣お疲れ様でした。久しぶりに仲良し兄弟にあえて嬉しかったです。また兄弟に会えるの楽しみにお待ちしています＼(^^)／ (2016年10月6日 23時) (
レス) id: f516abc7b6 (このIDを非表示/違反報告)
7322(プロフ) - koyuさん» コメントありがとうございます！楽しみにしてくださって嬉しいです！更新、頑張りますね！またよろしくお願いします！ (2016年10月3日 21時) (レス) id: 3f70864eb0 (このIDを非表示/違反報告)
koyu(プロフ) - 更新&コメ返ありがとうございます。また楽しみができました。ゆっくりでいいので更新お待ちしています。 (2016年9月28日 23時) (レス) id: f516abc7b6 (このIDを非表示/違反報告)
7322(プロフ) - koyuさん» コメントいただいていたのに、すっかりお返事できていなくてごめんなさい。いつもありがとうございます！またまたひょっこり、更新してしまいました。お付き合いいただけたら嬉しいです！ (2016年9月28日 22時) (レス) id: 3f70864eb0 (このIDを非表示/違反報告)
koyu(プロフ) - 嵐田兄弟は雅紀くんを筆頭に兄弟思いですよね。ほっこりするお話ありがとうございました。また嵐田兄弟に逢えるの楽しみにしています♪ (2016年2月3日 21時) (レス) id: f516abc7b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みぃ | 作成日時：2014年8月8日 19時
