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俺は今、'' 咲野A様 ''と書かれた貼り紙を見つめている。
事の発端は、マネージャーさんから
マネ「 A 、廊下の突き当たりの楽屋にいますよ？」
と言われたことだ。
そんなん聞いたら行かんとかいう選択肢ないやろ。と思って来てみたのはいいものの。
電話はしてるけど直接会うのなんて久しぶりすぎて嬉しさよりも緊張が勝ってしまう。
けどここまで来たんやからもう勢いや！！
ドアを2回、ノックした。
『 は〜い？』
ずっと聞きたかった声や。
『 … 大ちゃん？！』
振り向いたAは目をまんまるにして俺を見つめた。
西「 久しぶりやな 」
なんとなく恥ずかしくて目を逸らした瞬間、
『 久しぶり！大ちゃん、こっちで仕事なん？来るなら連絡してやぁ 、もう 』
『 会いたかったんやで、？』
飛びついて来たAをよろめきながらもしっかりと支えて、
久しぶりの温もりをそっと抱き締める。
西「 … ほんま 、そういうんずるいねん 」
伝えたらあかん、そうわかってはいても、想う気持ちは止められへん。
そっと腕の力を弱めた。
『 みんな元気してる？』
西「 相変わらずやで 。Aも、元気そうでよかった 」
東京に出たばかりの頃、不安に押し潰されていたAは
毎日のように電話をかけてきてた。
すぐにでも、Aのところに行ってやりたいと何度も思った。
『 メンバーのおかげやで。…大ちゃんも、ほんまにありがとう 』
初めこそ、1人でいろいろ悩んでたAも、
今ではちゃんと周りを頼れてるらしいと康ちゃんからは聞いていた。
嬉しかったけど、少し寂しくもあった。
『 あ 、もうそろそろ行かなあかんわ 』
西「 A 、」
『 ん？何？』
久しぶりやから、ええやんな。
もう一度Aを抱き締めてみる。
『 なんやねんもう 、会わんうちに随分甘えたになっとるやん 』
笑いながらAも俺の背中に手を回してくれた。
そのまま、離さんといて。
なんて言わへんから、もう少し、このまま。
この気持ちは胸にしまっておこう。
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その日の仕事は何をやっても上手くいって、
いい気分で大阪に帰ろうと足を進めた。
ふと、見上げてみた空の、オレンジと群青のグラデーションが綺麗やった。
『 離れてても 、ちゃんと見てるよ 』
変わりゆく空
見上げた僕に優しく響いている
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non. - みくさん» コメントありがとうございます！作者、丈くんにデレ期で。気合入れてしまいました笑 (2020年1月20日 23時) (
レス) id: dd61c5edd7 (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - ヤバすぎ！丈くんカッコよすぎ！ (2020年1月20日 18時) (レス) id: e098bf8f94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：non. | 作成日時：2020年1月16日 21時
