chapter1-3 家出少女 回想 ページ4
とある日の放課後。
松木に呼び出され、掃除が終わった教室内に1人残っていた。
｢いつまで待ってりゃ良いんだよ…｣
……いつになっても、松木が現れない。
正直、もう帰りたい。家に帰っても特に面白いことなんて無いが、学校に居るよりかはマシだ。
｢悪い、遅れた！｣
はぁはぁと息を切らし、教壇に手をついている。
｢大丈夫です。それで、何故私が呼ばれたんですか？｣
｢ああ、実は……｣
そのまま暫く話が続いた。班長がどうだとか、生徒会がどうだとか。
｢それは辞退させて頂きますね。｣
｢ん…それでいいのね？……で、急に話変わるけどさ…お前今イラついてるでしょ？｣
…急に何を言い出すんだ此奴は。
｢すみません、どういう事ですか？｣
｢こうやって何年も教師やってると分かるけどさ、お前呼び出された時からイラついてたでしょ？｣
本当に訳が分からない。
確かになかなか来ない此奴に少しイラついてはいた。
でも、態度に出るほどイラついてはいない。
｢えっと、本当にイラついていないんですけど…｣
何と返していいかも分からず、とりあえず思った事を丁寧に返す。
｢は？何その上から目線。何様のつもり？｣
｢えっ？｣
しまった。疑問の声が漏れてしまった。
…いや、今のは松木が悪いだろう。
どれだけ丁寧に接していると思ってる？
急に呼び出して面倒な役目の話をし、その果てには説教。
…もう面倒だ。
｢貴方は目上の人にそうやって接するんですね？｣
｢そういう訳では……｣
普段の敬語を口に出しかけて、止めて。
包まない自分の言葉を僅かな時間の中で軽く考える。
｢……んな訳ないじゃないですか。｣
口から出たのは、いつもよりワントーン低い声。
少しでも成績の為にと、普段教師達と接している時の声と比べれば、その違いは瞭然だった。
｢じゃあ何で俺に向かってそんな態度でいられ…｣
｢貴方の事を目上だなんて1mmも思ったことがないので。｣
松木の言葉を遮って言葉を連ねる。
声を荒らげるなんて野蛮なことはしない。
ただただ、思ったことを口にしていく。
たまに挟む乱暴な言葉遣いくらいは許して欲しい。
｢貴方の事を尊敬した事すら1回も無いので。｣
｢…っ、ふざけてんなよお前！｣
｢ふざけてませんけど？…はぁ、これ以上話をしてても面倒なので帰りますね。｣
荷物を片手にドアを開ける。
きっと親に連絡が行くだろうな。
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無神氷狐龍(プロフ) - 黄桃さん» ありがとうございます！いえいえ…！黄桃さんのじゅじゅエッグの続き、凄く気になります(*´ω`*)黄桃さんも頑張ってくださいね！ (2021年1月15日 16時) (
レス) id: 8c5ca7a3be (このIDを非表示/違反報告)
黄桃(プロフ) - こういう物語好きです！神作作る作者さんは神か！？私の小説と比べると・・・・（。；_；。）応援してます (2021年1月15日 1時) (レス) id: 2f74b3d2f0 (このIDを非表示/違反報告)
無神氷狐龍(プロフ) - megumiさん» こちらこそコメント&読んでいただいてありがとうございます…！これからも少しづつ時間の許す限り更新していこうと思います。よろしくお願いします( *°ω°* ) (2021年1月9日 21時) (レス) id: 8c5ca7a3be (このIDを非表示/違反報告)
無神氷狐龍(プロフ) - テノヒラさん» なんと…！私自身も好きな子なのでそう言っていただけて嬉しいです！ありがとうございます(´ω`) (2021年1月9日 21時) (レス) id: 8c5ca7a3be (このIDを非表示/違反報告)
megumi(プロフ) - 更新ありがとうございます！ いつもハラハラドキドキしながら、「次はどうなるのだろう？」と、拝読させて頂いてます。これからも、応援しています！ (2021年1月9日 20時) (レス) id: 1a15500b7d (このIDを非表示/違反報告)
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