【殺戮の天使×キミガシネ】ANGELGAME

Sixstory. ページ7

どういう事だと

疑問の表情を浮かべるザックを横目に、



自分の中でも整理する為に深く考える。





先ず、音声案内が言った"この部屋にある謎"。



"謎は襲いかかってくる"とも言っていた事から、

それは、今武器を持ち、
此方を攻撃する人形の事だと分かる。





そして、問題提起が

《嘘吐き人形》各真実を一人殺せ。



真実、つまり本当の事を言っている人形を殺せば、この謎を解く事が出来るんだろう。





そして、ザックが殺した黄色い人形は嘘吐き。

間違った答えを解答した為に毒ガスが発生した。



そんな所で間違いは無いと思う。





闇雲に全ての人形を殺しても良いが、


全てを殺すと、

恐らく部屋の毒素の濃度が致死量に達する。





ここは素直に問題を解くしか無い、か。





『ザック。五分……、いや、三分、時間を稼げ』

「んでだよ。殺せばそれで済むーー」

『絶対に殺すな。逃げ切れ』

「チッ……、逃げ切れば良いんだろ？ わあったよ」





渋々、頷いたザックに抱き抱えられた儘、

思考を巡らす。





先ず、人形達の言葉を思い出す。





赤は、「私は犯人じゃ無い」

青は、「犯人は緑か白」

緑は、「犯人は白」

白は、「青は嘘を吐いている」

黄は、「私が犯人」





一見、ごちゃごちゃして見えるが、

的を絞ればこちらのものだ。





白が「青は嘘を吐いている」と言っているが、



白が嘘吐きだとすると、

青は本当の事を言っている事になる。



白が本当の事を言っているとすると、

青は嘘吐きになる。





つまり、本当の事を言っているのは

青か白かのどちらかだけ。





青だと仮定する。


犯人は緑か白。

この時点で、赤も本当の事を言っている事になる。



問題文と矛盾。


よって、青は嘘吐きだ。





白が本当の事を言っているとする。

すると、全員が嘘つきという事になる。



これで大体の辻褄が通るだろう。





『ザック、白を殺せ』

「あ？ てめ、絶対に殺すなって……」

『話が変わった殺せ。得意分野だろう』

「チッ。殺せば良いんだろ、殺せば」





真剣を持ち直した刹那。


向かってくる赤青緑の人形を避け、

弓を放つ白の目の前まで一瞬で着いた。





「お人形さんを殺す趣味はねェんだよ。

俺はマトモな成人男性だからなァ？」





マトモなんて良く言ったもんだな。



心の中で突っ込むと同時に、

目の前の白い人形が脳天から割かれた。

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